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プロローグ

 

 こんなことをするくらいなら死んだ方がいい。

 そう思っていた。

 いや今でも思っている。

 でも死ぬことは出来ない。


 これは仕方が無い事なんだと何度も言い聞かせる。

 痛みが段々と大きくなってる。


 その痛みで呆然となりつつある頭で考える。

 

 どうしてこうなったのだろう。

 ひょっとすると別の道があったのだろうか。


 だけどこれは自分が選んだことだから。

 ……諦めよう。


 そしてしばらく時間が経ち、自分は……決意した。

 だが言い訳が頭に色々と思い浮かぶ。

 もう充分、頭で考えた。これ以上いい案はなかっただろう。

仕方がない。

 仕方がない

 それに痛みにももう耐えることはできない。

 

 

 ――屈辱的だ。その思いを胸にもう一度決意を固めた。


そして俺、坂口夢空は……まだ暖かさが仄かに残る『パンツ』を頭からかぶった。


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