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「うううああああああああああああああああああああ!!」


 もう何かを考えるとかよりも背中のユニットを動かすしかないと私は判断した。五つになった力の塊は、私だけじゃなく、ヴァイスにも向かってる。どうやらあの鯨、ちゃんとこっちの狙いもわかってるらしい。ただ移動もしないヴァイスには二つの塊が向かって、のこり三つがこっちに来てる。

 ここで潰すって鯨の意思が感じ取れる。てか、魂さえも残さずにすりつぶすって意思がみえる。私は鯨になるべく近付く為に更にブースターを吹かす。


 鯨もでかく、でも更に力の塊はでかい。私……というか、G-01さえも奴らにとっては小粒みたいなものだ。有効だと思える攻撃手段は、今の所背中のこれしかない。なにせ完全に近付く必要が無いってのがいい。どうせ鯨は近付こうとしたら、声でこっちを吹き飛ばしにくる。だから近付くのは危険なんだけど、流石に三回も同じ手に掛かったりしない。


 私は鯨が口を動かした瞬間から準備をしてた。あれは多分音なのは間違いない。そして前世……というか、前の一部の記憶が音とは振動と教えてくれてる。そしてその音を打ち消す方法はAIが教えてくれた。音には逆位相の音をぶつける事でかき消す事が出来るとかなんとか……でもそんなまどろっこしい事は私はしない。


「ユニット分離!!」


 その言葉で盛り上がってた背中のユニットが剥がれる。私はちょっとした思いつきでこれって切り離せないのかなって思ったのだ。そしてそれをやる術を見つけた。はっきり言って、作り出すよりも切り離すのは簡単だった。それを切り離しても動作する様にするにはなんか複雑だったから、そこは大半の力を注ぎ込む事で強引に解決する。

 G-01の力は結構万能だ。多ければ、大抵の事は叶えてくれるって学んでる。とりあえずアビスで上乗せした分の力はこれでおしまい。


「どっせえええい!!」


 私は分離したユニットを大きく振りかぶって大口開けてる鯨へと投げ込む。近付くにつれてあのユニットの効果もますだろう。それに私の腰のブースターも一個引きちぎって取り付けておいた。押しつけたら、なんか勝手に組み込まれてくれたよ。


 加速して一直線に進んだユニットは鯨が声を発する前に口の中まで進んだ。口の中に入ると、鯨から「ぼぼぼぼべべべべべべ」なる変な音が発せられる。多分、いつものように鯨的には声を発してるつもりなんだと思う。けど、口内にはいったユニットが一体化してるポニ達に影響を及ぼして、口が上手く動いてないんだと思う。そのおかけで、そんな気の抜けた声じゃ、威力も出てないよ!


「よっしゃあああああああああああ!」


 私も続けて鯨の口内への侵入に成功する。そしてその直後、鯨が大きく震え出す。きっと自身が作り出した力の塊がぶつかったんだろう。自滅……それを狙うしかないよね!!

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