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 私の言葉に、この仮面つけた緑の奴がどんな反応をするか……そもそもなんでここにこれたのか……AIが言うにはここには普通これないらしい。そこまでセキュリティ厳重だったんだ。私は気付いた時からここに居るし、現状ここから出たこともない。だからそこら辺はわらなかったけど、やっぱりここから出れそうにないよね。


「ぽーーーーにーーーー」


 何やらとてもビブラートを効かせてそんな風に音を発する変なやつ。どういうことなの? 真似すればいいの? 


「ぽにーーーーーーー」


 私はとりあえず真似してみた。流石にこの変なのの様に声を震わせる事は出来ない。


「ぽーーーーにーーーーー」


 なんかもう一度、声を出してきた。今のダメだったのかな?


「ぼーーにーーーー」


 大きく口を開けて、なるべく真似をするように努めてみる。けど直ぐに声がか細くなるよ。てかこいつ私みたいに空気を震わせてるの? なんか脳に直接聞こえる気が……


「ぽにぽーーーにーーーー」

「ちょっと別の奴にしないでよ」


 いきなり課題を変えないでほしい。そう思って文句を言ったんだけど、なんか違うらしい。そいつは歩くなんて事はどうやらしないらしい。気付くとなんか近くにいる。最初の時よりも近付いてきてた。近くに来ると不気味感が増すからちょっと怖い。私は下半身は水の中に浸かって浮いてるから、身長的には私の方が低いだろうが、私はまだ見下ろす形だ。

 そこにちょっとした余裕があった。けどそんな事を思ってると、なんか胴体が伸びた。


(ぎゃああああああ)


 だよ。勿論、ぐっと堪えて声には出さなかった。けど実際心では絶叫してた。だっていきなり胴体伸びるんだよ? ビックリだよ。こいつらマジで心臓に悪い。なんなの一体? もしかして、このまま私をパクッと行く気じゃないよね? 


「ぽにぽーーーにーーーー」

「ぽにぽーーにーー」


 私はとりあえずそいつの言葉を繰り返す。逃げようにも、私はここから下がることも出来ない。常に照準が狙ってるが、どうしよう。攻撃してもらった方が良い? 

 

「ぽ……ぽにぽにぽに! ぽーにぽにぽにぽに! ぽにに!!」

(わ、私に何かしたら! 許さないから! 本当だよ!)


 とかいう思いを込めてポニ語を紡いでみた。伝わったからわからない。必死だったから、なんか体がちょっと熱い……というか光ってる。こういうの起こると、私って人間じゃないんだなって思う。すると変なそいつはこっちをジッとみて、その手を伸ばしてきた。だからそれ気持ち割るんだよね。


 けどなんか手前で止まったから、こっちを待ってるんだろうなって思った。私は恐る恐るその手に自分の手を伸ばす。そして私は未知との接触を果たしたのだ。

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