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 AIの必死の説得により、魔王を実験に使うのは止めた。私は魔王の頑丈さをしってるから今も納得いってないが、しょうがない。


(私がアビスの目玉から得たもの……か)


 私は考えるよ。まあ考えるまでもなく確かにそれはある。でもそれを私が理解してるかは別である。私はG-01の事もだいたい理解してないのに、更に外の力なんて理解できる訳ないじゃん。


 なんとなく、それがあるってのはわかるんだけどね。それにどう干渉して良いのか……


「よし!」


 私は手近な目玉に手を伸ばす。私は考えてもダメなのだ。確かにものすごく集中すれば、ちょっとずつ解読とか、力の事わかっていけるかもしれない。でもそれにどれくらいの時間がかかるかってわからない。実際勇者と魔王ってこの状態で生きてるかの……正直謎だしね。


 今はまだ大丈夫だとしても、時間が立つと死んでるかもしれない。だからなるべく早く助けたい。というかいつまでもこんな辛気くさい所に痛くないってのも本音だ。まあ、ここから脱出する手段もないし、まずは二人の救出……それがどうしたって優先することになるよね。


 私は目玉を持って魔王に向ける。


「考えるより、感じろだよね。まずはG-01の干渉でどんなことが起こるかを確かめる!」


 ってな分けで、ほんのりしてたのを確認したら、こっちもG-01経由で干渉を始める。とりあえず物理的に力をぶつけるとかは違うと思う。だから私はG-01の力を流し込んでみた。すると……


「きぃぃぃぃぎゃああああああああああああああああ!!」


 とかいう悲鳴じみた音と共に、目玉が充血してはじけ飛んだ。おいおい……過激な目玉だね。どこに声帯があったのかな? どうやって音を出したのか謎だ。きっと力だね。そんなアビスの力が声というか音を鳴らしたんだろう。


「うーん、ちょっと強引すぎた?」


 でも優しい仕方なんてしらないぞ? それとも量とか? いや、そもそも違う力を混ぜ合わせるのが致命的なんでは? 一つやってみたら、色んな可能性がまたまた増えた。考える事がどんどん多くなる。


「やれることからやってくしかないよね」


 はっきり言って違う力を混ぜ合わせるのがタブーとか言うのは、この際考えない。だってそれを考えると、全てが無駄になるじゃん。だからどうにか出来ると考える。


「馴染ませて~、馴染ませて~)


 私は次の目玉は慎重に力を通す。なんとなく、アビスの力に合わせる様にするよ。もちろん具体的な事は全然わからない。だからこれも感性を多大に含んでる。力の違いってのはなんとなくわかる。こっちはスベスベだけど、向こうはヌメヌメしてるとか……ね。


 だからなんとなく、ヌメヌメを目指す。そんな感じで試行錯誤を繰り返したら、ようやく魔王の過去に再び入ることが出来た。

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