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 居る――自分達はその存在を感じてる。空間を切り裂いてる奴。そいつがそこに。姿は見えない。奴の腕も確かに自分には見えたが、その腕事態が透明というか、なんか液体というか……そんな感じにみえた。もしかしたらこっちの世界に出てきたから見えたのだろうか?


 空間の狭間のいる間は見えないとか恐ろしい……なんなの空獣って?


『空獣とは――いえ、話してる場合ではないようです』

「避けて!!」


 自分はそういって上にとんだ。別に見えた訳じゃない。ただ頭がうるさくなっただけだ。なんかアラームみたいなのがなった。きっと危険を知らせてくれたんだろうって察した。自分は軽く飛んだつもりだったけど、結構地上からはなれた。


「げっ」


 自分は何とか回避できた。けど今度は魔王と勇者を抱えてはない。まあ言っても魔王と勇者だし、なんかヤバイとはきっと本能で二人は分かってたはずだ。だからちゃんと回避してくれる……と思ったんだけど、なんと二人は空獣の腕と思われる部分に囚われてた。


「くそっ無礼だぞ!!」

「はなっせえええええ!!」


 二人は何に捕らわれてるのかわかってないが、捕らわれてるという状況は理解してるらしい。てかまあ、裂けめに引き寄せられてるしね。流石にわかるか。でも自分からはあの腕に包まれてるように見えるのに、案外力を使えてる。勇者なんてめっちゃ剣を振り回してるし。


 どうやら動けないわけじゃない? いや……違う。よく見ると、魔王と勇者の力が大きくなると、それに合わせて腕自体が膨らんでる。あの中でも動ける……けど、出る事は出来ない……みたいな? 


「助けないと!」

『武器を取ってください』

「武器?」


 そんなのあったの? てか自分自身の事をわかってなさすぎるからね。視界に今の体の全体図? の様なものが出てきた。


「えっと……これが自分?」


 いや、薄々なんかロボットみたいだなって思ってたよ。だって腕とか足とか見えてたし……あの暗い所で見た細い手足では全然ないもん。めっちゃ機械だなって思ってた。けどこうやって全体図を見せられると、マジなんだって思う。

 こうやってみると、正統な人型ロボットって感じだ。何か脚の所の一部が光ってる。多分そこに武器があるんだろう。自分は意識をそこに向けてみる。


 するとガシャンとふくらはぎの側面が開いてそこから取ってみたいなのが出てきた。それを取って引き抜くと、なんか半円状の硬そうなものが出てきた。円になってない部分を握るようだけど……これは……あれかな? 大きなメリケンサックかな? 

 確かに拳よりもちょっとリーチ稼げるね。


「っていやいや、そんなわけないよね!?」


 一人で突っ込んでると、なんか頭に説明書みたいなのが出てきた。親切だね。どうやらこれは二対みたいで、もう片側にもあるようだ。とりあえず両手に装備してみる。そして握り締めると、何か、自分の腕が延長されたかのような感覚があった。


 そしていつの間にか、円部分に青いエネルギーが迸ってた。なるほど、これが使用できる状態って事だろう。この青いエネルギー部分が刃みたいだ。


 自分は足のブースターを使って引き寄せられてる魔王と勇者の進路の上へといく。そしてそこから頭を下に向けて重力と更にブースターの勢いを利用して突っ込んだ。


 この武器が効くか分からないが、やらない訳にはいかない。自分は空獣の腕に向かって二つの武器をクロスさせて振りかぶる。

次回は正午に予約投稿してます。

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