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 変質した人たちをどうやって抑えるか……俺は圧倒的な力の差があるから殺さずに抑える事ができてるが、他の……そう賞金稼ぎの人たちは早々に殺すことにしたらしい。だからこそ、武器で叩き切った。でも……それもどうやら無駄だったみたいだ。なにせ切られたはずの変質した人々はなんの問題もないように再び動き出してる。しかも切られた部分は再生してるし……あれはもう……人ではない。


 俺も後から戻せるかも……と思って意識を奪ったが……なかなか難しいそうだ。そもそもがこんなところにいる人達を上の奴らは人となんてみてないだろう。なら……戻す必要性なんてそもそもが感じてなくて、用意なんてしてないんじゃ? だからこそ、ここまで体を作り変える様な事がやれるとも言える。


「くっそ!」


 賞金稼ぎの人たちが、馬車を守る為に前に出る。今度こそ――という気迫が見える。けど、それよりも俺が速く動いて残りの変質した二人を無力化させる。


「流石――だな」

「いえいえ、それほどでもないですよ」


 とりあえずなんとか鳴ったか……どうする? この人達? このままにしてたら、多分そのうち目覚める。そうなったら、この場所にいる人達を次々と襲うんでは? まあとりあえず――


「少し離れます。しっかり守っててください」


 そういった直後、俺は動く。壁面を蹴って進み。針を飛ばしてた奴らに近づいた。けどそれを向こうは気づいてない。なにせ早すぎるからだろう。力の加減がまだ完璧ではないから、音だけはやけに大きな音がダンダンと響いてただろうが、逆に音だけ迫ってきて奴らはビビったみたいだ。


「お前たちの狙いはローワイヤさんだな?」


 いきなり目の前に現れた俺に変なお面をかぶった連中は動揺してる。白い綿に、それぞれ違う模様が入ってる。そして服装は白の仮面が浮く全身真っ黒なピチピチなやつを着てる。変態か? だが、まあ正体をばらさないためには……と思ってたら、動揺を一瞬で沈めて動き出した。一糸乱れぬ動きで同時に針を放ってきた。多分、あの化け物になるやつだ。なるほど、たしかに化け物にしてしまえば勝手に暴れるだけの奴になるな。けどその後どうするつもりなんだ? 俺が化け物になって暴れだしたら、多分中央滅びるぞ。多分コイツラ的には、俺は賞金稼ぎたちよりもちょっと強い……程度のやつなんだろう。


(そういえば、こういうのって効くのか?)


 ふと思った。はっきり言って、こんなの避けるのも握りつぶすのも造作もない。けど、ちょっと思ったんだ。今の俺の体は普通じゃない。作り変わった。はっきり言って、今の外見はただそういう風に見せてるだけ。今の俺には血肉はない。まあそれでも普通に食べたり食った理出来るし、なにも前と変わりはないから、ふと忘れかける。けど、たしかに違うんだ。前の体のままなら、多分この針もやばかったと思う。俺はだからそれを確かめる為にその針を受けてみた。


「よし! これで貴様も理性のない化け物になれ!!」


 仮面のやつの一人がそんな風にいった。やっぱり化け物になる針か……確かに針は俺に刺さってる。正確には俺の皮膚部分に刺さってるだけで内部までは届いてないけど。


(変化はないな)

 

 俺はそれを確かめると、軽く腕を降って刺さった針を振り落とした。


「馬鹿な!? そんなはずがない!!」


 そんな事を言われても……さてそれ相応の恐怖ってやつを感じさせる事が出来たらしい。なら、観念していただこう。

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