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 鎧を着込んでる奴らも馬に乗って街の外へと向かうらしい。それだけの大量だからね。


「なんか市民が逃げ出してるってのに、全然焦ってないね」

『確かにそうですね。このままではこのズンジャイサンバもたち行かなくなるのは目に見えてる筈ですのに』

「奴らが余裕を噛ます理由があるんだね」

『それはもしや、あの魔法陣でしょうか?』

「それしかないけど……」


 でもあの魔法陣が何かまでは私達にはわからない。膨大なデータがG-01にはあるけど、私にはそれらを検索して、推測をだすって出来ないしね。AIなら出来るだろうけど……そこまで協力してくれるか……何だって私にやらせようとするんだもん。流石にそんな面倒な事はしたくない。だって面倒だ。いや本当に。それに、実際何をしようとしてるのか――と言う方が興味ある。とりあえず私は観察にてっするよ。もしかしたら大量に狩れた豚ナメクジでも使うのか? とか思ったけど、なんか違うらしい。残った軍に命令して、市勢に軍の残りが散っていく。そして何をするかというと、路地でまだ息がある人を引っ張ってくるみたい。しかもどうやってって、なんと縄を引っかけて、馬に無理矢理引っ張らせてる。最初は抵抗をしようとしてた人達も、直ぐに動かなくなった。そしてただ地面にすりおろされるのを許容してる。地面に血の跡が生々しくながれてる。しかもどうやら結構若い奴らを選んで引っ張ってきてるみたい。若いというか……子供というか……酷い奴らだ。魔法陣の所まで戻ってきたら、動かない彼等、彼女達のボロ布を取って、裸にして魔法陣に放り投げる。そしてまた人がいない街へと繰り出す。


 最初の子供達が魔法陣に投げられてから協会の奴らが動く。陣の端に円に乗って何やら呪文を唱え出す。するとちょっと次第に魔法陣に光が出てきた。綺麗な光じゃない。赤と紫のなんか禍々しい光だ。しかも魔法陣の中から黒いうねうねとした触手みたいな物も……そしてそれが中に入れられてた子供達へと巻き付いていく。


「なに? 生け贄?」


 そうとしか見えない。だって触手に巻かれた子供達は、なんかめっちゃうねうねして、そして血がプシャーって……プシャーってなってる。そしてなんか――


 ゴクン、ゴクン


 ――って聞こえた。え? なに? この魔法陣……なんなの? それから軍の人達がもどって来る度に生け贄を投げ入れては、ゴクンゴクンと中に投げ入れられた人達を食っていく。そしていつの間にかそれはあった。魔法陣の中心に黒い小さいな玉がういてる。それがどんどん生け贄を捧げるごとに大きくなっていく。そして一定の大きさになったら、輝きは収まって、触手もその玉から出てる分だけになった。そこに近付く鎧を着た人。そしてたまに剣を突き刺す。断末魔の様な声と共に、空から雷が落ちてきた。視界が真っ白になった。

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