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 小さな……と言っても馬くらいはある不気味な砂獣はG-01の体重を受けて、それでも潰れてない。四足歩行の動物的な見た目してるから、頭だけでG-01の重さを支えてる事になるけど……マジか? ちょっと信じられない。だってG-01の自重だけでも総統だよ? 何トン有ると思ってるの? 普段はそんな重さなんて無い感じに出来る訳だけど、踏み潰すつもりだったからそんな機能はオフである。 

 なにせこの世界、大体砂だからね。アズバインバカラはまだ良いけど、ジャルバジャルなんて砂の中にある街だ。G-01のそのままの重さだと、砂に沈むよね。まあけど別にこの世界に合わせた機能ではない。元からあった機能だ。なにせ重さのまま動くよりも重さを感じさせないように動く方がなんかいいじゃん。


 まあきっと技術的で合理的な役割が有るんだろうけど、私はしらない。 でも実際、どう考えてもあの小さい馬サイズの差獣がG-01の重さを支えるなんて……しかも腕とかで支えるならまだしも、なにせ頭だよ? 首だよ? どんだけ強靱なんだってね。


 そう思ってると、砂獣はその翼を広げる。黒い翼で一体何をするのか? てかなにか出来る? 羽を飛ばすとかしてくるんだろうか? 一応警戒してる。すると砂獣はその羽を動かす。


「まさかこの状態で羽ばたくつもり? って、ん?」


 流石に無謀すぎるよって思ったけど、よく見たら、なんか飛び上がるって感じじゃない。なぜかって? それは羽を羽ばたかせてる向き……というか上下運動の動きそのものが、なんと上から下に動くんじゃなく、下から上へと動いてるのだ。


「一体……なにをして……」


 私にはどういう事なのかわからない。だってなんの為に、この砂獣が羽を動かしてるのか……私の脚から逃れる為じゃない? わからない。けどその間もずっと砂獣の奴は耐えてる。すると、ついには、砂獣は私を押し返した。


「そんな……嘘?」


 信じられない。けど、実際、G-01をこの小さな砂獣は押し返したのだ。


「どどどどどういう事?」


 私はAIへとその質問を投げかける。だってね……まさか押し返されるだなんておもって無かった。更に脚を押し返されて、ちょっとバランス悪くなった私へと、砂獣は容赦なく襲いかかってくる。これだけ大きさに差があるのに……逃げずに向かってくるとは……でも二度も奇跡は起きないんだよ!! そう思って、G-01の手を向けた。でもその手はなんか現れてた砂獣の砂の手にペシッてな感じで払われる。


「――――!?」


 信じられない事が続けざまに起きて、私の頭は一瞬止まったよ。

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