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「種だね」

『種ですね』

「これが砂獣の元って事かな?」

『状況的に考えれば、そう言う事になりますね』


 私は種を分析しつつ、AIと会話する。でもやっぱりだけで、これは別に植物……とかじゃない。ただ種の形をしてるだけの物って感じだね。植物というよりもアイテムに近い。もしかしたら、これってこの世界では宝石とかになっちゃうかも? これって今はG-01の手の中にあるから小さく見えるが、種だとするとかなりデカい。人の頭くらいはある。


 そんな種の内部は何もない。ただ何か刻まれてはいる。多分力にたいする命令みたいな物だと思う。でもこれを割ったとしてもそれが見える事はないだろう。なにせ別に種自体に刻まれてるとかじゃないからだ。種に内包されてる物質に? みたいな。


「とりあえずやってみるかな?」


 これが砂獣の元なら、ジェルルランジのたまってる場へと投げれば、反応して砂獣になるはずだ。私は新しいセンサーでジェルルランジの濃い場所がわかる。見つけるのは簡単だった。私は砂から引き出した種をその力のたまった場に投げてみる。すると種は途中で空中に止まった。力がたまってる場の手前だ。G-01の力で投げたのに、そんなの関係ないみたいにピタッと止まったよ今。


 それだけで異常だけど、種は予想通りに、近くの力、ジェルルランジを吸い込むように吸っていく。そして種は黒くなった。更に次にその種が一気に弾けて砂に飛びちる。黒くなる砂。するとその砂が動きだして、砂獣になった。けどいつも観る奴よりも小さい。いや、確かに砂獣には大きさが一定じゃないが、こんかいの砂獣は一際小さいと思う。だってこれまで人よりも小さい差獣っていなかった。


 でもこれは五十センチくらいのサソリ型だ。小さい。明らかに小さい。


 「どういう事?」


 なんでこんなに小さいのか……力が足りなかったのだろうか? けど結構集まってたよ。とりあえず放っておくことも出来ないし、踏み潰しておいた。そして再び地中から種を一掴みしてくる。今度はジェルルランジに干渉して更に多くの力を集めてみた。自然的にはここまでの力が集まるなんてないんじゃないかな? それこそ奇跡でも起きない限り。


 そしてそれを種に吸わせてやっぱり黒くなって弾ける。さっきよりも黒くなった砂が多くなったかな? そして砂は砂獣へと変化する。すると今度は見たことない奴になった。四足の寸胴な体にヘビの様な首から頭を生やして、背中には黒い翼がある。変な砂銃だ。まあけど、さっきのよりは大きいけど、馬くらいの大きさだ。首が長いから馬よりも大きく見えるけど……まあ大体馬だね。


 でもこれでも普段見る砂獣よりは全然小さい。でも見たことないタイプだし、強いかも? 私は試しにこいつも踏み潰そうとしてみる。でも、なんと踏み潰せない。なんとG-01の踏みつけにたえてた。むむむ……やるじゃん。

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