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「どうやるんだっけ?」

『意識を集中してください。外気を取り込み、体を巡らせ、そして貴方まで持ってくるのです。その中からこの世界の力の元素ジャネスに干渉してください。貴方が思えば、このG-01に内蔵されたユグドラシルシステムがそれを成すことでしょう』

「むむむ」


 私は一応集中するために目を閉じる。すると私の行動を読み取ってくれたのか、ロボットが外気を取り込んでくれる。不思議と目を閉じてても、ロボットがどうなってるかわかる。それは別に口からしてる訳じゃない。外気を取り込む場所は体に何カ所もあって、そこかしこから外気を取り入れてる。それらがどんどん浄化されて言ってるのがわかる。


 なにか私に来るまではフィルターの様な物を通すらしい。私の所に来るのは私に害がないようになってる物だけみたい? 


「んっ」


 私は自身の中にそれが来たことがわかった。別段今までも取り入れていたはずだ。だから反応することなんか無いんだけど、多分今回取り込んだ物は濃度が濃いのかも? 思わず体が反応した。それは私の全身をめぐってる。


『一番落ち着く場所に意識を集中してください。自然とわかる筈です』


 一番落ち着く場所……ね。私は自然とお腹の少し下らへんに手をかざした。ちょうど子宮のあたりだろうか? なんか意識するとポワポワするんだよね。べつだん妊娠なんてしてないとおもうけど……


『目を開けて魔王と勇者の力を見てください』


 そう言われて目を開けて魔王と勇者をみる。なんか二人とも驚いたような顔をしてる。なんなんだろうか? ちょっと吹き出しそうになるからその顔止めてほしい。


『見えますか? 二人の力に取り込んだ力を返還するのです』


 なるほどね……今までは意識してみてなかったからか、そんな物は見えなかった。けど、意識すると二人の力が見える。二人は同じ世界出身なのに、色が違うのなは何故だろうか? やっぱり魔王と勇者だから? 


「んんん」


 私は眉を寄せながら頑張る。見えてる二人の力をイメージする。どんどん子宮あたりが熱くなる気がする。けどなんかおかしい。


「なんか上手くいかないんだけど?」

『表層を見る必要はありません。力の根幹だけ合っていれば、後は力がその人の色に染まります』

「そういうことは早く言ってよ」


 私は二人の力を完璧に再現して渡さないといけないのかと頑張ってた。けどどうやらそこまでする必要は無いようだ。なら簡単である。二人分の力をまとめて完璧に仕上げるなんてどだい無理だったね。こことは違う、勇者と魔王の世界の力を大雑把に作れれば、後はそれぞれの体で勝手になじむのね。


 私はちょちょいのちょいっとそれを再現してみせる。


「ではいきますよ」


 私は二人の頭上に手をかざす。その際魔王はビクッとしたけど、握りつぶしたりしないっての。どうせ見えないだろうけど、私は手から変換した力を二人に降り注ぐ。ちゃんと馴染むかな? ちょっとドキドキしてる。

次回は正午に予約投稿してます。

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