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 世界の法則に抗う者が居た。何のことかというと、夜に動いてる人物がいるって事だ。この太陽に向かって進む世界は時間が経つと太陽が姿を隠していき、夜になる。別に太陽が移動してこの世界の裏側に回ってる訳じゃないと思うけど、姿を隠して夜になる。そしてそうなると、この世界の生物は強制的に眠りにつく。

 だからこの世界ではそれが普通でそういう物……だとおもってた。けど……どうやらそれは間違いだったらしい。なにせ夜……この世界の人達は『宵』という時間に動いてる奴がいるのだ。それは昼間にネナンちゃんを狙ってた成金ハゲである。


『エネルギーを感じます』

「そうだね」


 あの成金ハゲの体を何やら力が覆ってる様に見える。あの力が宵にも活動できる様にする秘密かな? どういう仕組みなのか……あんな術があるのなら、もっと広まってももおかくしないような? 


『きっと協会が独占してるのでは? この世界の宗教はあれだけ見たいですし、色々と裏を感じる事です。宵に自分たちだけ動ける術があるのなら、さぞやはかどる事もあるでしょう』

「AIえっちいよ」

『そういう事ではないです』


 冷静に返された。全く冗談なのにちょっとはのってよね。あの成金ハゲを含めた協会関係者達は、宮殿から追い出されて、街中の宮殿の小型版みたいな場所に移ってた。まあラパンさんが強制的に移したんだけどね。流石にネナンちゃんを引き取ると決めたみたいだし、そうなるとあいつらを宮殿に置いとくなんて事出来ないよね。寧ろそのままにしてたら、ラパンさんのデリカシーのなさに私が宮殿で暴れてたよね。


 まあAIが言いたいのは全ての人が寝てる中でなら、何だって出来るよねってことだろう。正にやりたい放題だよね。協会にはかなりの権力がありそうだったし、その礎って、こうやって気付いたんじゃないの? 大層立派な事を言いながら、裏ではこうやって都合悪い奴らをバッタバッタと始末してきた歴史があったとしても驚かないね。なにせ今も、あの成金ハゲは宮殿へ向かってる。


 まあこっちに来てるわけだ。他の奴らはいない。あいつ一人だけ……他の変な格好の奴らはどうして動いてないのか……それとも動けないのかな? そこら辺はよくわからない。まあけどこのままあいつの好き勝手にさせる訳にはいかない。一応現行犯で言い逃れできないようにした方がいいだろうか? 


 別に私は今すぐにあいつを捕まえてしってる事を全て吐かせたいんだけど、一応大義名分とか? あったほうがいいかなって気はする。私にはこの世界のしがらみなんてないが、ラパンさんは色々と重責があるからね。別にあの人に迷惑をかけたいわけじゃないし。言い逃れ出来る様にはしといてあげよう。


「ポニ子はネナンちゃんのところでネナンちゃんを守ってあげて」

「ポニ!」


 何もさせる気は無いけど、保険だよ。さて、あいつの悪事を私はG-01に録画しておこうかな。

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