表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
167/1563

76

 「甘いわ!」


 そう言って変態は突っ込んだポニ子を防いだ。マジか……それは肉体で力任せに……ってわけじゃない。どうやら魔法的な力を使ってる。奴らの表皮に描かれた模様から力を感じる。そういえばこの世界、入れ墨というか、そこまでじゃなくても晒してる肌に何かを書くって文化がある。どうやらあれは落書きじゃなかったらしい。文字なのか……それとも模様なのかわからないけど、きっと何かこの世界の法則的に意味があることを書いて力を授かってるんだろう。この世界の奴らが、その身一つで、なかなかにトリッキーな動きが出来るのもあの描いてる奴のおかげなのかも? でも奴の模様からは力を感じるが、賞金稼ぎの連中のとかかは別段力を感じたことはなかった気がする。


 そもそも、賞金稼ぎの人達が描いてるのは腕とか背中とか、顔とか、それこそどこか一部分だ。でもあいつは全身である。あれが模様の完成形なのかもしれない。市政の人達は一部分を真似てやってるだけで、意味は無い? でもまさか……それでも私がブーストしてるポニ子の攻撃を防ぐなんて……でもそれでもポニ子は諦めてない。そもそもがポニ子は実態があるかないか曖昧なやつだ。力を得たポニ子は膨らんでいく。


「何!?」


 そんな事を言う変態はうろたえてる。自分の腕とかが膨脹したポニ子に飲み込まれ始めたからだ。なんとかポニ子を振り払おうと、拳を握ってたたきつけてくるが、それさえもポニ子は飲み込むだけだ。そしてついには変態とネナンちゃんを一緒にポニ子は飲み込んだ。それからどうするのかと思ったら、自身の内部をまるで洗濯機の様に回しだした。内部でもみくちゃにされる二人。変態はいい気味だけど、ネナンちゃん大丈夫? 子供達も心配してるよ。


 そして内部がもみくちゃにされてる変態が一人だけペッっと吐き出される。するとポニ子はどんどんと縮んでいって、ネナンちゃんを頭に抱えて元のサイズに戻った。


「ポニ!」

「スゲー!!」

「ポニスゲー!!」


 子供達がネナンちゃんを取り戻したポニ子を賞賛してる。かなりの興奮具合だ。どうやら子供達の琴線に触れたようだね。大人なら、変貌した姿を見せたポニ子に恐れを成したりしそうだが、どうやら子供達はそれよりも興奮が上回ってるらしい。


「ぐっ……化け物……め」


 変態は起き上がろうとしてるが、大分感覚が狂ってるようだ。かなり回されてたしね。


「今の内に逃げよう!」

「そうだね」

「うんうん!」


 子供達は再びの逃走をするようだ。まあ懸命だよね。けどそこに変態が待ったを掛ける。


「逃がさんよ。決してね」


 その言葉と共に、細い光が街の数カ所から上がる。それは丁度ポニ子達を中心に据えてるように見える。やっぱりそうきたか。私はマップを見ながらそういうよ。なにせ子供達の前に現れたのは一人だけ……他にも沢山いたのに、他の奴らは待ちに散ってた。そして動いてなかっだ。何かやってるとはおもってたが……多分結界的な物を張ったんだと思う。むむ……大丈夫かな? 速く解析を済ませてよAI。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ