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「無理だよ……」
「私もそうです。魔法が構築できない」
そういってリファーちゃんとミレナパウスさんはお互いの状態を確かめてるようだっだ。でも……それだけじゃないぞ。二人が力を使えない状態になったのはあの手枷をされてからだろう。でもこの場所はそれだけじゃない。色々と力への対策がされてるようだ。あの手錠で力を抑えて、そしてこの牢屋……なんかぶちょぶちょしてるあの牢屋はただぶちょぶちょしてるだけじゃない。
外側から解析するとわかった。てか水中の街だから、大体区画は泡で分けられてて、外から観察しやすいのは助かった。これが牢屋は地中とかにあったらさ……ちょっと面倒だったじゃん。でも丸見えだからね。だからこそ、外の人たちにも情報は筒抜けになってる? それも考えられるけど……でもそれでもこの情報伝達の速さはちょっと説明できないと思う。
まあ外の情報の事よりも、今はリファーちゃんとミレナパウスさんの方だろう。だってこのままでは二人は死刑が決定だからね。この状況なら悠長に状況を見守ってる……とかいってる場合じゃいな。一刻も早くあの牢から助け出さないといけない。でも問題がある。
それが二人の自力の脱出を阻んでるあの縄とこの場所だ。でも犯罪者を拘束するための処置としては当然で、そしてその力を封じる手段を講じるのも当たり前。まあそれでもどうにかできる……自分たちなら……と思ってたよね。そこまで焦ってなかったのも、その思いがあったからだし。
「大丈夫だよ! それなら!!」
そういってリファーちゃんは立ち上がって鍵がかかってる格子に向かう。まずはガシガシとそこをける。でもリファーちゃんは手足が細い女の子だからね。その姿に見合った筋力しか発揮できない……となると、流石にね。女の子の力で格子を壊すのは無理があるよね。
それにただの格子ではないし……中のブヨブヨと同様に、格子にもブヨブヨとした材質が纏ってたりもするのだ。いや全体で見たらわかるけど、この牢屋事態は多分高質な何かで出来てる。でも、その硬質に作られたこの牢屋に上からこのブヨブヨがまとわりついてる? ってのが正しいんだと思う。
そしてこのブヨブヨがさらに脱出を難しくしてるんだよね。なにせ牢屋の中の方はこのブヨブヨで満たされてて、ちょっと攻撃をした程度では、最初にリファーちゃんが見せてくれたみたいにすぐにこのブヨブヨが元に戻る。それに中の方はこのブヨブヨの厚さがそれなりにあって、硬い牢屋の本体には届かないのだ。一番薄いのが出入り口である格子の部分だ。
だからそこを壊そうしてるんだろうけど……
「ううー力が抜けちゃうよう……」
そんな風にリファーちゃんがいってる。外への力の発露……それは無理でも、自身の内側に影響はない……と思ったんだろう。でもそれは違う。このブヨブヨは少しずつだけど、触れてる存在から力を吸ってるみたいだ。




