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「ポニーーーーーー!!」


 そう叫ぶポニ子。するとその声を聞いて子供達がハッとなった。


「ち、違う! ジーは悪い奴じゃないよ!!」

「そうだそうだ!! ジーは優しいんだ!!」


 そんな事を子供達は再びあの変な格好した奴にむかっていう。多分、力を声に乗せて洗脳と言うほどでもないにしても、何やら声に従わせる様な事をしてたんだと思う。それをポニ子の声でかき消した。やるじゃないポニ子。


「いや、ほら、別に私達はあれに危害を加えたわけじゃない。ただ、ちょっとの間、大人しくして貰ってるだけなんだよ? そうしないと、あれが動いたら街に被害が出てしまうじゃない。それに私達はその子の事を守りたいんだ。彼女には神の掲示が会ったはずだ。そうじゃないのかな?」

「掲示?」


 ネナンちゃんは何を言われてるのかよくわかってないみたいだ。まあそれはそうだよね。


「お、大人が難しい事を言って煙に巻こうとしてるよ!! そんな奴の言葉聞いちゃダメだ!」


 なんとまあ頭の良い子がいるようだ。でも正解だと思う。そもそもこいつらの狙いはネナンちゃんで、その為には行き成り実力行使をしてくる奴らである。絶対にネナンちゃんを引き渡したってろくな事しないでしょ。宗教に盲進してる奴らなんて、神という免罪符を使って酷い事をする奴らくらいに思ってて丁度良い。偏見だけど。でも実際、こいつら過激派だろう。ネナンちゃん渡すなんて選択肢は最初からない。


『ポニ子! やっちゃえ!!』


 まだ他の奴らは追いついてこない。なんか遅い気もするが、今なら、一人倒して雲隠れ……いや、それこそ宮殿まで保護を求めたっていい。実際こいつらとバジュール・ラパンさんの関係はわからないが、良好なら軍くらいは動かせるんでは? それが無いってことはね……こいつらに取ってバジュール・ラパンさんが抑止力になり得るかも知れない。


「ポニーーー!!」


 ポニは抱えられたまま、その短い腕を伸ばした。そして怪しい格好してる奴へと向ける。


「こんな物――」


 そう言った奴は、その頭に被ってる三角の帽子部分か回った。そしてそれに吊られて繋がってる布までも回る。その勢いはいきなりゼロが十になったかの様な速度を出してた。そしてその回転する布によってポニ子の腕を弾き飛ばす。そして奴の体を隠してた布が回転して上に上がったから、その姿がようやくみえた。その姿はふんどしで、筋骨隆々、肌は赤く塗ってあるのか、赤黒い感じで、更にその上から白い模様が全身に描かれてた。


 はっきり言って……変態だ。ついでに髪はない。そしてそんな変態はこっちをみていうよ。


「――無駄ですよ。なにせ私には神の加護があります」


 その加護、髪にまでは反映されてないんですね。そんな事を一人で考えて吹き出した。

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