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「パスを確認、個体ナンバーを入力、メンタルパスワードを承認。3秒後にメインジェネレーター切り替え。出力調整……調整……ちょう……ちょっとまずい?」
初めてのメインとしての出番である。ユグドラシルドライブが喜んでるのか、張り切ってる感じでそのエネルギーを大量に送り出しそうとしてる。いやいや待って待って、なんとか調整しようとしてるんだけど……私の命令無視してない? 元が私の……G-01のエンジンじゃないから? 調整が甘かったか。
でも調整といっても……ね。ユグドラシルドライブの事は謎が多い。いや、一応説明的なマニュアルはあったと思う。でもさ……全ての元素のエネルギーに対応して、色々な物質をエネルギーから生み出せて、途方もないエネルギーも生み出せるのがユグドラシルドライブだよ?
その技術の一端でも私が理解できるとでも? 私がわかってるのは精々が「なんかすごいエンジン」ってことくらいである。これをやるとあれができる。なんでもうみだせる――って感じであり、その原理にはついてはさっぱりだ。一応元のユグドラシルドライブを参考に数値とかはいじった筈だ。
だってだよ? だって飛行機とかのエンジンとかも、二機左右の翼にそれぞれつけてたとして、それの出力が違ったら上手く飛べないと思うんだ。まあそれとはG-01はちょっと違うのはわかってる。
飛行機は2機のエンジンが動かないと飛べないかもしれないが、G-01は別に一機でどうにかなる。でもやっぱり二機を同時に動かすとなると、同調は必要だよね。けど今は出力が小さくなってしまってるメインの代わりにもう一つのユグドラシルドライブをメインにしようとしてる。
とりあえずいつも通りの出力でいいんだけど……それをこのユグドラシルドライブは聞いてくれない。
「おさえ……られない!」
次の瞬間一気に暗くなってたコクピットの周囲が明るくなった。沈黙してたモニターが煌々と輝き眩しいくらいだ。
それに私にも……大量のエネルギーが流れてくるのがわかる。
「あぁあああああああ!!」
『出力、6000%』
アホみたいな数字がみえる。G-01の関節やらブースターからも、エネルギーの粒子が溢れるようにでてた。ある意味でこれはヤバい。内部から崩壊しそうな程のエネルギーの本流。
腰を落として、軽く丸めた腕を上下に重ねる。横に構えたそこに、エネルギーが収束する。そして剣の形になったエネルギーを……私は振り抜いた。




