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 とりあえずネナンちゃんの事は様子見だね。ここの領主のバジュール・ラパンさんには報告しておきたいところだが、私にはその術がない。何せ私は喋れない設定だからね。勇者か魔王が戻って来たら二人のどっちか言って貰おう。まあ今すぐ何かが起こる……なんてとはきっと無い。多分ね。とりあえずポニ子にネナンちゃんの事はみておいて貰おう。そんな事を思ってるとなにもら変な集団がきた。


 この世界は基本暑い。どこまでいっても砂漠だから、当然だけど、だから皆さん基本薄着だ。男は大体上半身裸だし、女性だって結構露出が多い。ブラとかはないのかどうかしらないが、ゆったりとした布地の服の中から零れそうな人は結構いる。そんな人達が一般的な中、私の周りを囲んでる変な奴らは文字通り変だ。なにせ体を全身覆った茶色い服というか……なんというか、大きな傘を被ってその傘から地面まで伸びる布が揺れて、中の人が見えない様な格好してる。涼しいのか、暑いのか? まあ絶対に暑いと思われるけどね。何々? なんなのこいつら? 


「貴様は太陽神に何をした!!」


 はへ? 何をって……まあ攻撃しちゃったけど。とりあえず沈黙である。そもそも喋れない設定だからね。私にはどうすることも出来ない。


「沈黙か……だが我らはみていたぞ。貴様の狼藉を! やはり貴様等は危険だ。奴も奴だ、こんな危険な存在を楔もなく街へと入れておくなど! 皆、準備は整ってるか?」

「「「勿論です」」」


 何やらヤル気らしい。私に手を出して勝てるとでも本気で思ってるのだろうか? 私からみたらゴミにも等しいんだが……とりあえずこっちから手を出すのは不味いだろう。何をやってくれるのか様子見である。すると皆揃いの変な格好してる奴らは、私の周りで盆踊りをやり出した。ふざけるのかな? とか思ったが、どうやら向こうは案外本気らしい。盆踊りみたいだが、盆踊りよりもなんか悍ましい動きがましてる気がする。変な踊りを踊りながら、奴ら私の回りを回ってる。


『力の波動を感じます』

「ええ? 本当に?」


 まさかあんな変な踊りに何かの力があると? 信じられないが、確かになんか私の回りが光り出してる。そしてそれが私の体に巻き付いてきて、そしてなんか沈みだした。下は地面の筈なんだけど……なんかズズズと沈んでる。流石にちょっと焦るよ。


「大丈夫これ?」

『問題は無いでしょう。拘束形の魔法です』


 魔法か……この世界はあまり魔法が発達してないと思ってたけど、使える奴がいるのか。そんな事を思ってると、なんとG-01の体が胸辺りまで沈んだ。そしてそこで魔法は止まった。


「ぬわあーはっはっ!! お似合いの姿だ。貴様はそこで銅像にでも成っていろ!」


 何やらそんな事を言って勝ち誇ってる謎の集団。イラッときたから出てやろうか? こんなの脱出は簡単だぞ? 私がそんな考えを巡らせてると、笑ってた奴がとんでもないことを言いだした。

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