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 可愛らしい雪うさぎ型のドローンによって私の目的は達することかできた。あまり上手く貼れてないが、そこは愛嬌である。それにこのテープには自己修正の機能もある。エネルギーがジュワッと一瞬テープ全体に広がる。

 するとどうだろう? 下手な貼り方でテープ同士が重なり合って山になってしまってた所とかが、一度溶けて不形成されたことで、元のきれいなテープになって、あとは表面張力? 的ななにかが加わって綺麗にウサギな彼女の肌へと張り付いた。


 こういうの助かる。だって人の身体ってだいたい平面ではないだろう。だからこそ、傷ついたときに絆創膏とかをはろうとすると、なんかおかしくなる……というのは誰もが一度は経験したことあるとおもう。

 でもさ……このテープなら失敗しても自己で修正して貼り直してくれるんだよ? めっちゃ欲しかった機能である。これなら失敗を気にする必要なんてない。


「流石だね」


 私はそんな感心の声を上げる。まあ自己修正の機能があるとはわかってた。でもさ、試してはなかったし? だって私はこの狭い範囲でしか活動しないし? 怪我したのだって、空獣とやり合ったときだけだ。そしてあの時は大怪我だったからね、絆創膏とかでどうにかなるレベルではなかった。

 私の体は急速にあの時は再生されたからね。私に対して行われるのは傷を治すというよりも、元の身体に戻すって感じのようなんだよね。それの何が違うのか? とおもうだろう。

 私もよくはわかってない。傷を治すのは傷ついた後に元の身体に治るんだとおもうけど、再生って多分以前の私の体を作ってる……と思われる。これも微妙な違いではある。

 いや文字では微妙だけど、実際体に起こることを考えたら全然の別物だ。だって体的にはそんな傷は「存在してない」――だからね。私がいつもぷりぷりなお肌を維持してるのもそれが原因かもしれない。


 とりあえず上手くシールは貼れた。既にそのシールはウサギな彼女の肌に馴染んで、ほぼ見えない。その当のウサギな彼女は雪うさぎに夢中だ。とりあえずこれからは勝手に愛玩動物のように動くようにしこんだシステムに任せよう。私はこの間に、シールを通してウサギな彼女の脳の中を覗き見る。


 既に額に貼ったシールから様々な情報が届いてる。それをG-01にまるなげて解析を任せる。彼女の脳波のパターン。そしてその電気信号の形を学習させて、こっちの信号を混ぜ込んでいく。

 それによって、徐々に彼女の脳の奥に、こちらの信号を潜り込ませていくのだ。そしてそれを回収することで、彼女がその頭の中にしまってる記憶を覗き見る事ができる。


「ごめんね」


 とりあえず私はそんなふうに謝っておいた。だってこれはプライバシーの侵害だ。そんな法律はないが、でもやっぱり悪いとは思ってしまうから……だから謝った。

 


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