表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1565/1597

107

「私も巻き込もうなんて……残念。私は怒りに支配されたりしないから」


 そんな風に私は世界に張り付いてる神に言ってやる。まあ聞いてないだろうけどさ。あの神は哀れだ。その心は怒りに支配されてはっきり言ってあれはもう……


「神じゃない」


 ――私はG-01の内部にある情報を検索してみることにした。だって以前の曖昧な記憶。そこには神の下には天使がいた。そして堕天というのがあったじゃないか。それは光であるはずの天使が悪さをして天使から悪魔に落ちる……というものだ。神の国から追放されてしまうのだ。


 堕天があるのなら堕神があってもおかしくなくない? と思った。そう、あれはもう堕神した神なのかもしれない。そう思って私はG-01の中の情報を確認したのだ。もしかしたら同じ事例があるかもしれないじゃん。そうすると……


「あった」


 もしかしたらあるかな~ってノリだったんだけど、あった。どこかの世界。そこの神はどうやら堕神

して自身の世界を破壊して、その影響は大きな混沌へとつながったらしい。周囲の世界数十を巻き込んでとても大変なことが起きた……と記録にはある。


 まあG-01の中では堕神とか言われてない。別に特定の言葉がそれについてるわけじゃないっぽい。事例も少なそうだしね。これが何回もあったなら、神が落ちて暴走することに対して何か特別な言葉がつくんだろうけど、そこまでではないってことなのかも。

 まだね。


「結末は……」


 これでもしかしたら神を正気に戻す方法とかわかるかも……と思った。だって明らかに今のあの神は正気じゃない。だから暴走した神をもとに戻す方法があれば参考にしよう……とおもったけど、かつての神の暴走の果ては悲惨なものだった。

 暴れた神と、それに巻き込まれた世界はすべからく崩壊しました。それが結末。神はどうやら討伐……されたようだ。これは落ちた神は正気を取り戻すことはない……ということ? そうなると……神の事はあきらめた方がいいのかもしれないね。

 私たちの目的はサンクチュアリだ。それを持ってる存在もすでに確保してる。ならば……


「これ以上正気を失ってる神を刺激しても意味ないか」


 そんな風に考える。それに再び厚い雲に覆われて、神はあの半端なウサギちゃんを見失ってると思われる。それならさ……


「今のうちに本船に移しちゃおう」


 それが一番いいのではないのではないだろうか? そう思えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ