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「さて、そろそろいいんじゃないでしょうか?」


 私はそう告げる。もちろんドローン越しだけど。私たちはこの短時間でとても多くの攻防を繰り広げた。手を変え品を変え、思った以上に神の引き出しは多かった。まあ神だしそうだろう。それだけの力があるから神なのだ。

 でもそれを私は科学力で上回ったといえる。そもそもが神たちは空獣に太刀打ちできてない。それに立ち向かおうとしてるのはこの私……というか私とG-01を作った人たちだろう。神さえも匙を投げた存在。それに立ち向かおうとして作られた存在なんだから、神に負けてはならないだろう。

 そこにはちょっとした意地ってやつがね……別にないが。ただ負けるわけにはいかないってだけだ。私が負けたら仲間が困るし? リファーちゃんがいる方はリファーちゃんが空間を移動できるから本船に帰ることができる。でもアイや勇者だけでは世界を超えることができないから、こっちは私がちゃんと観測してないといけないのだ。まあ本船に帰って情報をちゃんと理解できれば、私がいなくてもリファーちゃんが迎えにいく……ということはできると思う。


 アイがいるし、私が残した情報を解析することはできるだろう。でも……もしも私と連絡がつかなくなったとしたら、その世界に乗り込むのはとても危険である。だってG-01がやられたということになるからね。

 それに今は私は本船にいる訳で、そこからでて直接いって通信が途切れた? そんなのは緊急事態でしかない。下手に後をおったら危ないってアイは判断するだろう。あいつはきっと正しい判断をしてくれる。その信頼はある。

 まあつまりは私がやられるわけにはいかない……ということだ。


「ん?」


 ズキッ――とちょっとした頭痛がする。なにかが入ってくる。通信? いや、念話とかいうやつという方が正しい思う。でも……理解できない。それに……はっきり言ってこれが言葉なのかなんなのかわかんない。

 ただ感情をぶつけてるような……頭じゃなく、心になんかたまっていく感じがある。


「これは『怒り』?」


 なんかむかむかしてくる。胸やけじゃないよ? でも別に私は怒りを抱いてこの神? に挑んでたわけじゃない。ただ神ならなにか話し合えるかな? っておもったんだ。でもどうやらそれは無理みたい……ってのはわかってきた。

 この心を犯してくるような怒り……これはきっとこいつの本心だ。こいつが何かを私に伝えようとしてるのは確か。でも私にはこいつの言葉がわからない。でもきっと感情はどんな生物も共通なんだろう。

 つまりは……この神は……


「あなたは何に、そんなに怒ってるの?」


 私はこの神が怒りに支配されてると知った。

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