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 神は普通は世界に干渉してきたりはしない。それはどうやら原則というか? 神の干渉の範囲は決まってるらしい。神――というカテゴリー情報でそんな事が書いてある。でも実際私も私の記憶の中では、神って偉いが何もしない存在……と思ってる。

 そういう記憶がある。まあこの記憶はどれだけ信用できるかマジで全然わかんないんだけど……でもまあ私の知ってる神と同じようにやっぱり神は世界に干渉はしないらしい。

 神はあくまで管理をする側……という事なんだろう。ぞれでいうとやっぱりミレナパウスさんがいたあの世界はかなり特殊だったといえる。神自身は頻繁に現れたりしてないが、なにせ毎回毎夜、あの世界は作り直されてた。

 それが出来るのは神の力な訳で……手は出してないが、頻繁に干渉してるといえるのではないだろうか? それを思うと、こんなふうに世界が終わってるとしても神が干渉して終わらせるか、始め直すかしないのはどういうつもりなんだろう? と思える。だってこの世界言っちゃ悪いが……


「もう終わってるよね?」


 それである。この世界は吹雪で全てを覆ってる。気温は常に氷点下……それだけでかなり生命には厳しい世界とわかるだろう。でも……生物には適応という力がある。生命は環境に適応できるものだ。

 いや、逆だね。適応できないと滅びるだけだ。それでいうと、この世界はどの生物も適応できなかった……といえる。あのウサギな彼女だけ……でも一体じゃ増えることができないからね。

 それとも彼女は単色生産ができるのか? たった一人で子孫を残すことができる?

いやいや、そんな訳はないだろう。それができるなら、今頃この世界は彼女の子孫がもっといるはず。でもそんなのはいない。まああの凶悪な二足歩行のウサギがそれだった? 可能性もあるけど……あの二足歩行のウサギは彼女の分身に近い。だからこそ今は全くいなくて全てがあのウサギな彼女へと統合された。


 こんな世界……といったら失礼かもしれない。でも……実際こんな世界だから、神が干渉して終わらせるか、再生させるか……それともこれが普通なのかな? もしかしたらこの世界を作った神にとってはこの世界は既に役目を終えた世界なのかもしれない。

 だから放置してる……どうやら神は一人の神が一つの世界を持ってる……みたいな事はなさそうだし? でもそれなら覗き見るひつようはないような? だってもう役目を終えてるのなら、神にとってはどうでもいい世界ということになる。それを「見る」必要はないよね? 放っておけばいい。

 でも、この分厚い雲の向こうには目がびっしりとあった。まるで血眼になって探してるようだと思ったよ。


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