表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1549/1552

91

 アイの砲撃に勇者と半端なウサギ人間が巻き込まれて、光の中に消えていった。吹雪を切り裂くような砲撃によって、一時的にでも、この地域にだけ青空が見えて、そして地上に空からの光が降り注ぐ。


「あれは……」


 そして私達はみた。光を降り注ぐ空にある、大量のカラフルな目のような物を。それは空を覆い尽くすようにある。きれいな青空があるんだと思ってたら、その空には目が一杯だった。

 どういう世界? いや本当に。この世界を作った神の物だろうか? 地上を監視してるとか? そうなると、この吹雪は地上の存在がこの目から逃れるための物……という考察まででてきぞ。


 そんな事を思ってると、光が徐々に細くなっていく。その中から、勇者達の姿が見えてくる。どうやら跡形もなく消えてる……ということはないらしい。いやわかってたけどね。流石に勇者がなんの対策もなくアイの砲撃にさらされる……なんてことはないだろうしね。

 だから彼が無事なのは既定路線だ。でも、あの半端なウサギ人間もまだ形を保ってる。勇者に向かってガキンガキンとその牙を向けてるよ。腕は勇者に掴まれてるからね。でもまだあれだけ元気とはね。アイもかなりの威力を込めてたはずだ。それこそあの存在を無力化できると思うほどのエネルギーは込めてたはず。


 でもそれをあれは耐えきって、さらにはまだ動けるほどの力が残ってるらしい。でもそんな二人に空の光が降り注ぐ。いや、砲撃が終わった時点でそれは降り注いでた。当然だけど。

 でも興奮してたから気づかなかったんだろう。けどなんとか首元に噛みつこうとして暴れてた奴がふとしたときに止まった。そして上を見たんだ。その瞬間だった。まるで猫が全身の毛を逆立てるかのように


「みょええええええええええええええええ!?」


 なんて変な声をだしたかと思うと、反転して逃げようとしてた。まあ腕は勇者に掴まれるてから、そんな事はできなかったんだけど。でもさっきよりもより激しくゲジゲジと蹴ったりしてた。

 その様子はまさに一刻も早く……というようで、明らかにその姿には怯え……が見える。


「おかしい……だってサンクチュアリを宿すあいつはあの世界では最強のハズ……それなのに、あんなに……」


 あんなに怯える理由なんてないでしょう。最強なら。でも怯えてる。ということは、空の目……その存在はサンクチュアリを宿すやつよりも危険ってことだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ