表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1539/1563

81

 リファーちゃんと亀人間たちのセッションは激しさを増していってた。まあそれはそうだろう。だって……ね。リファーちゃんはズルしてる。いや、これをズル……と言っていいのかは正直よくわかんない。

 ただ単純に、リファーちゃんにはその手段があって、彼等亀人間にはそれがないってだけ……といえばそれまでだからね。つまり何がどうしてか……というと、単純に次々と亀人げたちは脱落していってる。リファーちゃんについていけてないのだ。

 すでにもうリーダー格のコンダクターのやつしか残ってない。元々が、既に体を酷使してた……というのもあるだろう。本当なら回復をまって、次の演奏をしなければなからなかったのかもしれない。

 けど彼等はすぐに再び演奏を始めてしまった。まあ演奏……と言っていいのかもわかんないけど……きっと彼等的にはこれは演奏なんだと思う。より激しさを増していく演奏に、また一人……また一人……と亀人間たちは倒れてく。


 その体の一部は大きく腫れ上がって、大量の汗をかいて、目は白目を向いて口からは泡を拭いてた。ひどい状態だ。なんでそこまでやるんだ? と私的には思う。意地なのかなんなのか……これってあれかな? この演奏が終わったら、リファーちゃんと亀人間達には友情が生まれてる……とかそういうパターンだろうか? 


 わかんないが、ちょっと私はそれを期待してる。そうなってくれたら、きっと彼等の住処? とかに招待されることになるだろう。既にそれは水中ドローンによって突き止めてる。

 どうやらこの泉、かなり水深が深い。水深1000メートルはありそう。そんなに深かったら亀の体はどこに言ったんだよ!? といいいたくなるが、まあこの世界を支えてる亀がアホみたいにデカかったから、この程度でもきっと全然おかしくないんだろう。


 そしてその深い水の底……というわけじゃなく、そこそこの位置に泡に包まれた建物がなんかあった。一つ立派な奴がデデン! とあるわけじゃなく……いや、立派な建物もあるけどね。

 細々とした建物というか……エリア? で区分けされてるような? そんな気がしないでもない。きっとその泡の内部の街があの亀人間たちの住処なんだろうと私は予測してる。泉から出ててきたし、まあ十中八九……ではあるだろう。

 これで実は違いますぅ! とかだったらビビる。そんな事を考えてたら……ふと、音が一つになった。それはリファーちゃんの手を叩くだけの音。不協和音が激しすぎたから、ある意味で逆に静かに聞こえる。

 そして音を出すのはやめた亀人間は……ただ静かにその姿勢のまま固まってた。なんて壮絶な最期……なわけあるか!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ