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「だ、大丈夫ですか?」

「赤くなってるよ? 痛そうだよ?」


 そんな風にミレナパウスさんもリファーちゃんも言ってしまう。カメ人間たちはリファーちゃんたちをどうにかしようとその不協和音をかなえてるのに……それこそその体を傷つけながらも必死に……だ。でもその攻撃対象たちに逆に心配されてしまってる。

 リファーちゃんたちの言葉とここのカメ人間たちの言葉は共通してないから、その言葉が通じてるってことはないだろう。でも……きっとわかると思う。なんとなくでも、自分たちが心配されてるってね。その雰囲気とか、整った顔を二人とも悲しくしてるからね。美人がそんな顔をしてたら、その気持ちは言葉よりもよく通じるものだろう。

 そこにはきっと言葉の壁なんてない。まあ世界が違うんだからもしかしたら根本が違う……ってことがあるのかもしれないけど。笑顔が怒ってる感情の発露の仕方とかさ……でもこれまでの世界ではそこまで違うってことはなかった。だからさすがにそこまで根本から変わるってことはないんじゃないか? とは思ってる。やっぱり形が近いとある程度同じような進化をたどるというか? そんなのがあるのかもしれない。


 バッ――っと一人が手を上げた。するとカメ人間たちが一斉にその演奏……といっていいのかわかんないが、それをやめた。不協和音は止まったが、微妙に顔を伏せてるカメ人間たちは表情が分からない。

 それに……皆皆さんが肩で息をしてるくらいには体力を消耗してるようだ。あれだけ激しく体を使って音を出してたらそうもなるだろう。きっとあの腕を上げた人が偉いというか……コンダクター、指揮者みたいな役割だったのかもしれない。

 そんなカメ人間の一人の合図によって止まった演奏。けど次にどう出てくるのか? というのかわからないから、どうしていいのか? と二人は思ってる。私も一応警戒してる。それに、こいつらが出てきた泉……いや池? それを一応調べてる。


 だってここから出てきたということは、なにかこの泉の中にあるんじゃないのか? って思うじゃん。だから防水対応にドローンを遠隔で改造して潜り込ませた。そういうこともできるようになったのだ。まあただ施設で生産するよりもエネルギーをもちろん使う。だから普段はしないけど……ね。だって今や私たちは本船を手に入れたわけだ。

 ならばそこにある生産設備だって私は使えるようになってる。だからユグドラシルシステムで生み出すよりも、その生産設備で量産してもいいわけで、それをやってるわけだ。部品とか材料はどうしてるのか? と思うかもしれないが、ドローンを丸まる一体生み出すエネルギーよりもドローンを生産するための部品を大量に生み出したとしても、そっちの方がエネルギー的には少なくて済むということに気づいた。

 それに一応本船には世界が三つあるわけで、そこで取れる資源を使ってたりもする。どうやらあの人はそのためにも世界を作ってたみたいだだし? だからG-01が生み出す部品だってすべて生み出さないといけない……というわけじゃないのだ。

 だから今やかなり低コストでドローンは生み出せてる――というわけ。

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