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 この場所はカメの背中の世界である。それは当然も当然で、ここにいる生物とかはきっとそれを知らないだろう。だってそんなことを知るすべは……この世界自体にはない。それにそんな知能だってここにいる生物にはないだろう。

 なにせここの命はまともな命の循環……をしてない。実際世界はその世界を管理してる者によってさまざまだとは思う。

 でもここの魂は離さないようにされてる……という気がする。


「それってきっと、離したら戻ってこないから……だよね」


 私はそうつぶやく。本格的にサクリファイスを探し出す過程であれから二度、不死性を持った生物と二人は戦った。それは家族だったのか、タヌキの一家とそして、ワンちゃんであった。


 タヌキは頭に帽子のように甲羅をかぶってた。犬は通常通りに背中に背負ってた。タヌキにはちょっと知性が見えた。頭に甲羅があることで、脳が通常よりも育ってたのかわからないが、タヌキはそれこそ幻術みたいなのを使ってきた。


 でも二人はその力の出力の高さでごり押しした。どれが本物かわからないのなら、まとめてぶっ飛ばせばいいじゃない!! の精神だった。でも不死性を持ってるここの生物はそれだけじゃ死なない。


 どんなになっても、再生しようと、復活しようとする。それがこの世界の法則だ。でも二人とも葉っぱを使って力の除去を学んでたから、それを試してはみてた。


「だ、ダメだよミーお姉ちゃん!」

「これでは復活を遅らせるだけ……見たいですね」


 という感じになってた。まあ私はわかってたけどね。あれはもう供給が見込めない葉っぱだから出来たことだった。ちゃんとこの世界で生きてる生物にはここの法則がちゃんと当てはまるのだ。もしも毛の一部とか……だったら、葉っぱと同じようにできるとおもう。


 けど、本体はやっぱりむりだった。きっと『命』事態はこの背中の世界で、カメが自ら作ったもの……じゃないんだと思う。

 命自体はきっとこの世界全体のもので、本当の世界によって生み出されてるものなんだろう。だからそれが死によってこの背中の世界から離れていくと、カメにはこの世界に戻すすべがないんじゃないだろうか? だから外の世界に戻させないために、無理矢理に『不死』にして、この世界に縛り付けてる……のかもしれない。


 だって死んで外の世界に行ってしまって戻すすべがないとしたら、この背中の世界からどんどんと命が出ていくことになる。

 そうなると、衰退するしかないよね。だからそれをカメは防ぎたいのかもしれない。だからこその不死……


『大きな力の反応があります』

「今度こそ、サンクチュアリならいいなぁー」

「この世界の不死の仕組みはわかってきました。今度こそ、ジーゼ様の手を煩わせることなく、やってみせます!」


 二人ともまだまだやる気は満々だ。

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