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ミレナパウスさんとリファーちゃんは本格的にこの場所を探索し始めた。けどもちろんだけど、闇雲に探す……なんてことはしない。なにせ私が……G-01がいるのだ。だから効率的に行くのが正しい。
そこらへん、ミレナパウスさんは遠慮するけど、リファーちゃんは遠慮なんてしない。だから私をよく使う。
「お願いジーゼ様!」
そんな風にね。お願いされちゃうのだ。まあ私は同姓だし? そもそもが同じ見た目である。だからこそ、そんな……ね。デレデレして言いなりになるとか……ない。ないはずだ。
確かに彼女は美少女だ。間違いない。けど私も同じ顔だし、同じ顔の奴が甘い声をだしてからだ寄せてきたとしても、それは普通は「気持ち悪い」――と思うのが普通じゃないだろうか?
(うん、きっとそれが普通だ。けど……)
なんかリファーちゃんは拒否しづらい。自分がしないから……だろうか? まあする相手がいないからってのもある。ここには基本私しかいないし?
けど普通なら自分みたいな存在は嫌な感じが先にくるもののような気がする。私はでも、リファーちゃんの事、普通にかわいいなぁって感じで見てる気がする。
やっぱり私は自分の中身……そもそもが私は元は男な感じがしてた。でも体は女だった。だから今や私は女というのを受け入れてる。
でもやっぱりかわいいとか美しい女性は好きだよね。それは変わってないと思える。だからリファーちゃんにも甘くなるんだろう。
私はよく自分の顔をみてたけど、でもこうやってリファーちゃんを観察してるのはいつも見る自分のとはやっぱり違うっていうか? 私とリファーちゃんは同じ顔と姿をしてるが、でも表情はやっぱり違うんだよね。
それに実際、そこまで時間をかけたくないのもある。だから協力をするのは前提としてあるのだ。すべてを二人に任せるのなら、ドローンを送り込む必要すらないんだしさ。ちゃんといろいろとサポートするためにドローン越しに私もいるのだ。
だからドローン越しに出来る限りの事はやる……それは問題なんてない。すでにこの世界には数百のドローンを送り込んでる。その中でカメの背中に送り込めたのは半分もないが……でも世界と比べたら、カメの背中は狭い。当然だけどね。
だからまあ……なんとかなるだろう。この背中……というかカメのどこかにサクリファイスがあるのは確定してる。だから、スキャンを何回か位置を変えてしたら正確なサクリファイスの位置を特定できると思う。
そのままこのカメの内部に宿ってるのか、それともこの世界の何かが宿してるのか……それはきっとわかるだろう。




