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 リファーちゃんはミレナパウスさんの指導を受けて、葉っぱを高質化してる力を取り除く実習に入った。まあ私が周囲を監視してる限り、さっきのクマのようなヤバそうな野生動物は見えない。

 けど実際、この世界は亀の背中だけの世界で、それはそれは特殊だから、何が危険……とかぶっちゃけ私の物差しでは計れない所がある。さっきのクマみたいにさ、わかりやすい姿かたちをしてくれてたらまだいい方だ。

 だって私の知識的にクマってやばいって知識がまだ残ってるのだ。だから警戒できたといえる。でも実際は今の私とかにとってはクマなんてもう脅威でもなんでもない。ペチッと一瞬で捻りつぶせるような、そんな存在だ。

 でもそれでも「おっクマヤバそう」――とか思ってしまうのはきっと私が前世の記憶を持ってるからだ。普通に客観的に判断するのなら、実際あのクマはそんなにエネルギーを内包してるわけでもなかったし? 今の私基準では脅威ではなかった。

 でもミレナパウスさんたちからしたら、デカいし凶悪そうな顔してるし、やべーと思うのは仕方ない。まあそれでも、全然ミレナパウスさんたちの方がエネルギーの総量でいえば全然大きいからね。

 最初はその大きさにちょっと圧倒されるかもしれなかったけど、戦ってる中で気づけたはずだ。そして実際、ミレナパウスさんもリファーちゃんも別にあのクマに苦戦してたわけじゃない。

 ただあのクマの不死性が厄介だっただけだ。だからこそ、どうにかできないか? ってミレナパウスさんはずっと考えてたんだろう。リファーちゃんはきっと私がまたやってくれると思ってたっぽい。

 実際、かなり厄介だったし、世界の法則に干渉するとなると……ね。まだ二人には荷が重いかな? って思ってる。でもミレナパウスさんは挑戦して実際葉っぱの高質化を解いてる。

 となれば……私は余計な事を言わずに見守るよ。もちろん、どういうことなのか、私もミレナパウスさんの授業をフムフムと聞いてるわけだけどね。

 だって気になるじゃん。私はあんなに苦労……というか、準備して厄介な手順を踏んだというのに、ミレナパウスさんがあっさりとやってしまったら、私の沽券にかかわるというか? つまりはそういう感じだ。

 素直に祝福したい気持ちと「そんなバカな!?」――って複雑な感情があるんだよ。


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