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いくつかの条件……それを満たしたら『不死』を実現できるかもしれない。そんなのは簡単には信じられないことだろう。だって『不死』ってそれだけ夢みたいなことだ。私が覚えてる前世の記憶。それによると不死とはいろんなものたちが挑んで散っていった夢みたいなもの。それが実現できるかもしれない……とかそう簡単に信じられるものじゃないだろう。このG-01を作った人たちはある意味で寿命の延命というのは達成してたみたいだ。それは体の交換によって寿命を延命するという術だった。
なにせこのG-01をつくった人たちは技術力が段違いだったのだ。だからこそ、体のパーツの交換やら体全ての交換……を実現できてるみたいだった。G-01の内部の記録ではこれを作った人たちの詳細……はロックがかけられた。だから私は一部しかみれない。でも、私には他の視点からの情報が今はある。それは彼の……「あの人」の記憶だ。
彼がG-01を作った人たちの世界で過ごした記憶。それを私は引き継いだ。きっと彼はそんなのは無駄な記憶……と思ってただろう。なにせただその世界の社会を知る事しかできないからね。その世界に生きてた彼にとってはそんなのは何の価値もないはずだ。だって彼にとってはそれが「当然」の社会だったから。
でもやっぱり突出した技術を持ってた世界だからこそ、私から見たらその社会は超技術のオンパレードで見てるだけで結構たのしいものだった。他の世界から見たら、その世界は憧れ……みたいなのが沢山だっだのだ。怪我なんて絆創膏がもっと進化したものを添えて完治するし、欠損は交換か再生かえらべたりしてた。それに、遺伝子操作によって見た目は生まれる前からある程度弄れるとかさ……それに空間とかにも干渉する術を確立してて自分たちの世界を拡張してるようだった。
それだけの超技術をもってる世界……でもそんな世界の住人達も流石に不老不死ではなかったみたい。私に残ってる前世の記憶の寿命よりは平均的に100歳くらいは長寿になってるのはたしかみたい。でもパーツやら体を交換したとしても+100歳くらいということである。
あれだけの世界でそれなのに、それよりも確実にそんな技術はあの亀にはないだろう。そんな亀が不老不死を実現した世界を作ってるなんて……と思うかもしれないが、そこで思い出してほしいのがトビウオである。あれは不老不死だったか? いやそんなことはないだろう。あのトビウオは確かに死に招かれてた。
この世界事態が不老不死の世界じゃないのだ。その範囲はあくまでも亀の背中の世界だけの話……ならそれが実現できるかもしれないってことだ。




