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 あれから魔王と勇者が何回か、この森をかけて岩を持ってきてくれたおかげで私は動けるまでに回復してた。いや、回復じゃないか。修繕してた? だって外の体はロボットだからね。私はこの時間にいろいろと、自分の事をAIに聞いていた。


 まず自分は何者なのか?


『貴方はこのGー01に接続され、生命を長らえさせていたプチュオクミです』

「意味がわからないんだけど? なにそのプチュオクミって?」

『プチュオクミとは選ばれた存在であり、帰ることが出来ない彼方の人です』

「はあ……」


 それは答えなのか? もっと具体的に言ってほしい。


「私は、人間なの?」

『貴方は大きくくくるなら、限りなく人間です』


 それは人間か怪しくないだろうか? ここはこのAIには私の事を言った方がいいのだろうか? 私が実は前の記憶を一部持ってる様だと……


「あのね、私はどうやら以前の記憶がちょっとあるっていうか。ここじゃないどこかを私は知ってるんだよね。まあほぼ記憶ないだけど、なんとなくそれがわかるっていうか? 私って実は転生者とかじゃないかな?」

『そうですね。プチュオクミですからね』


 だからそのプチュオクミって何だよ!? なんかちょっと優しい声にAIがなってた気がする。私……痛いやつって思われた? 納得いかない。だって私よりも中二的というか、おかしな事を言ってるのは端から聞くとAIじゃん。それなのに私が痛い奴って思われるのっておかしくない!? 


「私、ここから出たいんだけど?」

『出たら死にますよ? それにそれは願いに反します。受理できません』

「死ぬんだ!? それに願いって何?』


 なんかいちいち返しが衝撃強すぎて困る。このままじゃ私、心臓が早くなり過ぎちゃうよ。


『すべては願いのためなのです。その為に私たちはあるのですから』

「だからその願いを教えてよ」

『それはわかりません』

「おい、そんなのでごまかされないよ! だって意味有り気に言ってたじゃん!!」


 あれ絶対に知ってる体だったから! 


『願いの内容はロックされてます。ですが、それが私たちの目的だと言うことは示されてます』

「むむむ……」


 なんか機械にあり得そうな設定もって来やがった。そう言われたら、そうなのかなって思うじゃん。私は機械のことなんか全然わかんないし……確かめる術もないんだ。だからそう言われたらもうどうしようもない。


「はあ……」


 私はおおきくため息をつく。私は何もしらない。知らないから、AIの言うことを確かめる術もない。


(いっそ無理矢理出てみる?)


 けど私のひ弱な力ではこの脚の奴とか脱げないんだよね。唯一この身で確かめられることと言ったら生死なんだけど、実際それを体を張ってやれたらやるか……といわれたら、私的にはノーである。だから確かめられる事なんかない。


「降参だー!」

『何馬鹿なことを言ってるんですか。動けるようになったらこの世界のサンクチュアリ保持者を探しましょう。それでまた一つ、願いに近づきます』


 降参した私には拒否権なんかないし、めんどいから気になったワードも聞かなくて「へーい」と言った。

次回は明日あげますね。

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