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 まん丸モフモフの本体から伸びる黒い腕……腕というか、一部というか? 部分? まん丸モフモフの体から湧きでてる黒い膜のような何か。それがG-01の体をなめつけるように触れていく。強烈な衝撃とか、勢いに任せて押し付けるとか……そんなのではない。確かに勢いがあったようには見えた。

 でも、目的が違うのだ。あのまん丸モフモフの本体はこの皮? を触れさせたいだけだ。そして多分だけど、あれが分解できるのはあの黒い部分が触れてるところだけ……なんだろう。だから弾き飛ばすような事はしない。

 寧ろ直前でさらに肥大化してその面積を広げつつ。下から上へとベロッと……いやベンロォ――とされた。それはまるで初キッスとは違う、大人のディープなそれみたいに余すことなく貪ってやる……みたいなさ。そんな気迫があったよ。実際それは正しい。だって接触面を分解させるのなら、沢山触れたほうがいい。

 でも別にしっかりと触れる必要はないのかもしれないが、一瞬でも良さそうだし? けどやつはベロベロしてくる。きっと……きづいたんだろう。そうG-01に彼ができる最大の攻撃が効いてないと。

 それがきっと理解できない。効いてないと頭では理解できても、それを受け入れることができないのかもしれない。なにせきっとあれを使ったら、今まではすぐにその効果があったはずだ。そしてそれに勝てる相手はいなかった。それ――を使った時点であれは勝ってきた筈だ。間違いなくね。


 でも……あのまん丸いモフモフも今や気づいただろう。そう……だから何回もベロンベロンとしてる。だっていくらベロンベロンとしても、G-01はそこにいるからだ。そしてそれをやめない。だってそれを受け入れることは自身の死……今やどんどんとその恐怖が積み重なってるはずだろう。


 それを象徴するように、まん丸いモフモフの本体から湧き出る黒い何かが更におおきくなった。大きいのが強い……そんな方程式がきっとあいつにはある。野生だからしょうがないだろう。実際ただの弱肉強食なら、それは間違いないしね。大きいはだいたい強いだろう。


 あのまん丸いモフモフの本体のような特殊な「力」がないと大きいのは小さいのよりも強いのはそれこそ自然の摂理だしね。やつの力はそれを覆す事ができたはずだ。でも……G-01には通じない。

 何が起こってるのか、それはきっとなんの知識もないあの生物には理解できない。触れてると思ってるだろう。とりあえず大きくなったら大丈夫だろうと思ってるだろう。G-01を丸ごと包めそうな程に大きくなったまん丸いモフモフの本体からでた黒い物体。

 でもいくら大きくなろうと意味なんてない。だって触れてるように見えてて、実際の所G-01には触れられていないのだから。G-01とこの黒い物体の間には特殊なフィールドを形成して、私はG-01を守ってた。

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