表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1481/1567

23

 まん丸モフモフの生物は逃げに徹してたその力を攻めに向けて来た。ゆっくりと近づいてた私……もといG-01に向かって飛びかかって来たと思ったら、その体から、黒い何かが溢れ出す。それは大きくなると、そのままG-01に向かってくる。不定形なそれは、あんまり物理ダメージが効かなさそうだ。


 一回受けて、どんな特性を持ってるのか? を見極めていいが、でもいきなり攻撃を受けるってのもリスクがでかい。こっちが強いと思ってるが、でもそれって油断やら慢心である。世界を私達はわたってるんだ。とんでもない能力を持ってる存在がいてもおかしくない。

 それこそ一回触れたらもうゲームオーバー的な力がないともかぎらないのだ。大抵のことには対処できるだろうG-01だけど、リスクはできるかぎり避けたい。なので余裕を持って一発くらい受けてみるか……というのは危ない考えだ。

 だいたい格上をたおす方法の定石とはなにか? それはその格上が侮ってるときに勝負を決めることだ。最初の最初で全力全開……それがやっぱり正解だと思う。つまりはこれはこのまん丸モフモフの全力全開の可能性がある。

 だってこいつは駆け引きとかしなさそうだしね。とりあえず私はその攻撃を受け止める。


 おいおいなんでだよ? って思った? さっきまでの講釈は何だったんだって思った? それはそうだ。あんなに講釈たれておいて受けるのかよ!? と思うのは当然だ。けど大丈夫。

 まともに受けたわけじゃない。今まさにまん丸モフモフが攻撃した私……というかG-01。それは『ダミー』なのだ。既にこの森……いやこの世界には私のドローンが沢山飛んでる。それは色々とセンサー類も積んでるし、通信を遠くに届けるための電波塔にだってなってる。

 けどそれだけじゃない、近くにあるドローンたちを使っての戦闘補助だってできるのだ。ある種の毒電波……それを使って実はまん丸モフモフの本体には幻覚を見せてた。いや、存在を誤認させてたと言ったほうが正しいかもしれない。

 私は事前にG-01のダミーを作り出し、少し前方に配置させてた。だからそれをやつは攻撃したことになる。ダミーならどうなっても痛くも痒くもない。そんなに精巧でもないが、毒電波によって誤認させられてるまん丸モフモフの本体はあれをG-01だと思って全力で殴ってくる。


 ダミーはダミー、けどその材質は一応最新の素材が使われてる。下手な攻撃なら、ダミーだって壊すことはできないだろう。てか実際、どれだけの存在がこのダミーを壊せるのか? という感じではある。


 けどなんか……まん丸モフモフの本体からでてきたその黒い何かが触れたところがえぐられるようになくなってた。


『あれは、リファーちゃんが腕をなくした時と同じ……』


 どうやらあの黒い何かはかなり強力みたいだ。リファーちゃんの腕も一瞬で無くなるわけだよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ