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私は早速本体を見つけるために動き出す。皆にもとにかくバレないように必死さを装ってもらうことにする。その間に私は沢山のまん丸い生物から伸びる繋がり……を辿るためにG-01の感覚を強まで上げることにする。
普通ならこの繋がりを追うことは難しいだろう。てかこの世界ではこの仕組み……に辿りつける存在なんてないと思う。でも残念。G-01ならできる。本当なら一体くらい、誰かがあの生物に触れる事ができたらもっと楽ができる。
直接触れなくても分析はできる。けど、やっぱり直接触診? したほうが正確というか? それがある。でもきっとなんとかなる。なにせ無駄に? そう無駄に沢山まん丸い生物はいる。数はデータの量に直結する。それは真理だ。だから沢山のまん丸い生物を私は空中から把握できる分だけ全て……全てを捉える。
「ものすごい数だね」
私の一つのモニターが赤い点でいっぱいいっぱいになってしまうよ。どれだけいるの? これだけ分裂なのか分身なのか作れるってそれはそれですごい。コストがとても軽いのだろうか? まあそれも本体の所にいけばわかるだろう。沢山のまん丸い生物をスキャンしてその残滓を辿る。全てのまん丸い生物のたちのかすかな残滓。それを調べることで、残滓のデータを詳細に取る。
そしてその流れを追うことができるようにした。そしてドローンを沢山放つことによって、G-01のレーダーのカバー範囲はすでに数万キロメートルに及んでる。なのできっとこの中に収まるだろう。私は全てのドローンとシンクロして、一斉に世界規模のスキャンを実施する。
別に何か音とか特殊な電波を発する……とかはないと思う。ただ空中にとどまってるドローンの点滅部分がチチチチ――と光るだけだ。だからきっとここの原生生物には影響はないだろう。
「はんのう……あり」
沢山のまん丸い生物を作り出したのが逆に仇になったね。あれだけいたらデータは十分に集まる。なので私は本体と思われる存在の位置を特定することに成功した。
『リファー見つけました』
「うん! 早速行くよ!!」
私は早速リファーちゃんの脳内に本体だろうと思われるやつの位置を送信した。細かな座標とかじゃないよ。ただ、その本体がいる姿……その映像を送った。だって……ね。リファーちゃんは感覚派だ。そしてのりで時空間を操ってる。
細かな数字とか見せると「うへー」となる。私もそれはよく分かる。だから写真にした。姿が見えるだけで、リファーちゃんならその場に転送できるだろう。だってそういう力だからね。