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 種がわかったら方針は簡単に決まる。だってこの丸っこい生物を追いかける意味なんてなくなったといっていい。沢山のこいつらは結局は分身体みたいなものなのだ。ならば、本体を探してそいつに狙いを定めた方がいいだろう。そもそもが時空間の移動でも捕まえられないのだ。

 このまま追いかけっこをしてても全部を捕まえられる……なんて思えない。それの意味もないし……


「そんなに賢そうじゃないけど……ブラフは必要かな?」


 私はG-01の中でそうつぶやく。だってだよ? 今は私以外の勇者たちが必死になって丸っこい生物を追いかけてる。きっとそれを見て、本体は「しめしめ馬鹿な奴らだ」――とか思ってるんじゃないだろうか? でもだよ? でも、いきなり勇者たちが追いかけるのをやめて、本体の方向に向かったとしたらどうなるのか?

 きっとその場合本体は「バレた!?」――と思うのではないだろうか? 私ならそう思う。そうなると追いつかれる前に逃げるか、隠れるか……するよね。実際G-01ならどこに逃げようが、隠れようが見つけられる気はしてる。だってそれだけの性能がG-01にはあるだろう。そう信じてる。

 けどあんまり手間取りたくないのも事実ではある。楽が出来るのならしたい。よし……私は決めたよ。


『聞いてください。この生物はどうやら分身という事がわかりました。本体がいます。それを見つけて確保します。ですが、皆さんはこれまで通りに目の前の生物を追いかけてください。勘づかれたくはないのです。

 こっちで本体は見つけます。そしたらリファー、その場所に空間転移をして本体を確保してください!』

「わかった!!」

『シー、ですよ。シー』

「んぐ!!」


 私の忠告でリファーちゃんは口を手で押さえた。別に私がそのまま確保してもいいんだけど、リファーちゃんは初めての外で、別の世界という事で張り切ってる。なのでこれは接待だ。リファーちゃんに気持ちよくなってもらおう……という作戦なのだ。もしかしたら

サンクチュアリを宿してる生物が危険かもしれない? その可能性はある。なにせサンクチュアリを宿してるのだ。この世界では当然頂点のエネルギーを有してるのは当然だろう。ならば危険? でも私はそれでもちゃんと大丈夫だと思ってる。

 この世界はそんなに広くもない。危険もあんまりない。知的な生物も確認できない。はっきり言ってただただ、自然が広がってる世界だ。そんな世界ではサンクチュアリのエネルギーだってたかが知れてるというか? なので最悪本体がリファーちゃんをおそってきたとしても、彼女ならなんとかできる思う。

 それか逃げればいいんだからね。空間移動って何よりも逃走に本領を発揮すると私は思ってる。逃げる事は悪い事じゃない。逃げられるなら逃げていいのだ。てかリファーちゃんの力なら容易に寝込みとか襲えるしね。最高じゃん。正面切って戦う意味なんてない。

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