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 このままでも消滅するのなら、はっきり言って何もしない……という選択肢もある。だって不安定な空間はそれだけ崩壊しやすく、何もしなかったら、この汚れ……自体が消えるのは確実だ。

 だから実際この汚れは何もしなくてもいい。


『リファーはそれをどうしてるのですか?』


 それはちょっとした興味だった。私が綺麗にできるようにする方法を探してるわけだけど、ふとリファーちゃんは元からそれ……その汚れをどうにかできる力を持ってるんじゃないのか? と思ったんだ。


「うん? 私はこんなのつかないもん。だからこれ嫌い!」


 そう言われた。どうやらリファーちゃんはそもそもが全く持って空間の汚れ……というのとは縁が無いみたいだ。メタリファーならまだわかる。けど全てを忘れて感覚だけで時空間を使ってるリファーちゃんでそれって……そして自分が絶対にこんな汚れはつかないってリファーちゃんにはその自信があるようだ。

 つまりはリファーちゃんにはこの汚れをどうにかする手段はない……みたい。でも自分では完璧な空間を作れるといっても、自然に不完全な空間に突っ込むことだってあると思うんだけど? その時はどうするんだ? 疑問である。そのときは自分を空間の膜とかで守るのかもしれない。

 リファーちゃんはなんか自然にそんな事しそうだし。つまりはやっぱりこの不完全な空間の汚れ……それをどうにかするのは私の役目……みたいだ。でも不安定化してないと色々なことに対応できないのも事実。

 聖杯によって空間を不完全にしてるから、扉にその空間をすることができるんだからね。実際しっかりと外との扉? を作れるのなら、不安定な空間は別に必要ではないが……それは難しそうなんだよね。なんたって……


(この空間は移動してるから……)


 それである。普通は空間は固定されてる。だからこそ一回座標を指定しまえば、変わることはよっぽどのことがない限りはない。でも……ね。この空間は移動してるのだ。そして未知の空間でこの空間の全ては把握できてないから座標も定義出来てないのだ。

 そもそもが座標の定義だとして、移動してるからこれまでの空間移動のようにはいかないだろう。まあ空間移動なんてしてなかったけど。せいぜい世界を渡るときにやってたくらいである。だから私だって不慣れなんだよ。

 確実にその場所に通じる道……を作れるのなら簡単だったよ。でも、この移動する空間にはそれは適応できない。だから不安定な空間を聖杯で作り出してそれを維持する……というのはやめられない。色んな変化……に対応するためにもね。


「でもここを通るたびにあの汚れがつくのは正直……気持ち的によくないよね」


 いや、見えないんだけどさ……でもそれを観測するリファーちゃんの視界はちゃんとデータとして取り入れた。ならばこれからはリファーちゃんが見なくてもG-01がみれる。G-01にさっきのがベッタリとつくのはいやだ。それにどうあがいても私やG-01は自然と……本当に自然と時空間を操るリファーちゃんには敵わないと思うんだ。

 そんなリファーちゃんが懸念する汚れ……それはきっとより大きく私やG-01には影響するかもしれない。やっぱりなんとかしないといけない。とりあえず私はG-01の腕を聖杯が維持してる不安定な空間に突っ込んだ。

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