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 彼も長年ここの元素を研究してた。ならばそれを使わないのは彼の研究を無駄にすることではないだろうか? 研究者はきっと自身の研究が誰にも気づかれずに消えていくのが何よりも残念に思うのではないだろうか?


 いや、実際しらないよ。勝手に盗るなよ……とか思う可能性はもちろんある。でもこれに関してはきっとそんな事はないと思う。それにいつかもしもこの新たな元素を発表することがあるとしたら、最初の第一発見者は彼の名前で発表することを誓おう。

 うん、それなら絶対に彼も許してくれるはずだ。そもそも彼の研究の全ては私がこうやってソードコアとして受け継いだから、実際配慮ももう必要ない筈だ。けどそこは……人として……ね。


 なので私はその記憶を使って情報の量を補完する。彼が長年培ってきた元素に関する研究の記録。それを突っ込むことでユグドラシルドライブが元素を理解する工程に加える。どうやら元素を生み出すようにするにはその元素の情報はもちろんだけど、詳細な分析に変化さらには分岐やら、色々な情報が必要だ。

 全ては必要だと思うものだろう。詳細な分析は当たり前だし、変化というのは元素は世界に散らばってるが、世界によって微妙にその元素は違ってる。でも元は同じだから、同じ系統の元素を元にしてたら対応できるってことだ。

 でも変化はきっと感じれないだろう。だってこの元素はここでしかない筈だ。なにせメタリファーの空間……いうなればメタリファーの世界の元素だからだ。まあもしかしたらここ以外にもメタリファーの創った空間があるのなら、そこにはここと同じ元素になると思う。

 でもそれはわからない。それがわかるのは……


「リファーちゃんだけだよね」


 とりあえず彼の研究のおかげでかなりの工程をスキップできた。厳密に言うと百年くらいはスキップできただろう。元素を生み出せるようにする……というのはそれだけ大変なこと言うとだ。一応全ての世界の元素に対応してるユグドラシルドライブはそれだけの時間を使って元素に対応してる……と言える。


「いやはや、先人たちには頭が上がらないね」


 ほんとそう思う。外に出た後の為にここを維持する為のエネルギーを確保して、外に出るための扉も用意した。ここの新たな元素への対応の目途もできた。あとは色々と試していって、実験と実証が必要でしょう。

 そのためにはリファーちゃんが必要です。そのリファーちゃんですけど……


「ううーまけたー!」


 ――と床に大きく大の字に倒れ伏してました。どうやら勝負はついたみたいです。でもまさかミレナパウスさんが勝つとは……ミレナパウスさんも凄いスピードで成長してるみたいですね。

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