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思い出してほしい。私達がどうやってここに来たのか……を。そう私達はメタリファーによってこここにつれこまれたのだ。不思議な時空間を超えてここにきた。ここはG-01の計器で調べても全ては「不明」に帰属する謎の空間だ。
超科学を有し、数多の世界を観測したであろうこれを作った人たち。その人たちが作ったG-01でもここがどこなのかわからないのだ。別にここにいる間はここがどこかなんて関係ない。だってここにいるんだから。
でもここから出て、そしてもどってくるとかなったら、この場所がどこにあるのか、どういう場所なのかを特定しないと帰ってくる事はできなくなる。私的にはこの船を本船として、そしてリファーちゃんの力を使って様々な世界を回る……それを計画してる。
それにはまず大前提として、この場所の座標の定義が必要だ。もしかしたら、メタリファーが空獣から身を隠すためにこの場所がわからないようにしたのかもしれない。確かに身を隠すのなら、そもそもが入口なんてなくして、ただ身を隠すのが最善だろう。
でも私達はここに永遠と引きこもってるつもりはない。外へといってたくさんの刺激を受けて戻って休息をとる。そんなのが理想なわけだよ。行って、もどって……いって、戻る。
そんなことを繰り返しつつ、私達は強くなって行くことができるだろう。それをやるにはここに帰る方法が必要だ。案外リファーちゃんは空間を使って移動できるようになるのはすぐだと思う。
でもほとんどリファーちゃんは感覚で時空間を操ってる。それでここにたどり着けるのならまあ、いいんだけど……でも感覚に頼ってるのは怖い。そもそもちょっとリファーちゃんは思慮が足りないし?
でもリファーちゃんは生まれたばかり、赤ちゃんだとおもえば、それも仕方ない。気づく事は私達がフォローしてあげればいいのだ。そしてこれはそのフォローの一環だと思えばいい。
「ふむ……」
私は実はずっとG-01から不思議な波長を発し続けてる。それは空間を超えて反響し続ける波長。その変調と変化によって、世界がどこにあるのか……をこのG-01を作った人たちの基準に落とし込むことができる……というものだ。
ここは世界が独立してて、星という概念はなく当然宇宙もない。まあ世界が隔たってる空間が宇宙だと言うのなら、宇宙なんだろうけど、彼らはそれを宇宙とは定義してない。世界と世界の間。その場所は外様……アンファクトリーと言われてる。




