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「合格ですか? ありがとうございま……す?」

「うん、貴方もいい匂い。しゅき。良い人」


 どうやらメタリファーだった彼女はその人の匂いで好き嫌いを判断してるらしい。てかこの中なら、きらいになるような奴がいるだろうか? はっきり言って私達の顔面偏差値はかなり高い。美形……に入らないのはポニ子くらいだろう。でもポニ子はマスコットみたいなものだし? だからポニ子は別にあれでいいと思うんだ。

 だから私達のパーティーで彼女に認められない奴なんて……ね。もしも魔王がいたら? と考えたらもしかしたら拒否してたかもしれない。あいつは野生感が強かった。でも……美形じゃなかったか? といったらそんな事はない。勇者とは違うタイプの美形ではあった。オラオラ系っていうのだろうか? そんなだった。まあそれを彼女が受け入れるかはわかんない。

 勇者の様な王子様系は大体の女が好みだと思うが、オラオラ系はなかなかに好みが分かれると思うしね。それに匂いか……実際私は魔王の匂いとかはわかんない。まあ今はいない奴の事なんて考えても意味はないけど。


 とりあえずメタリファーだった彼女はアイもミレナパウスさんも、そして多分勇者も気に入ってると思う。


「ふう、なんなのこいつ」


 なんとか彼女をミレナパウスさんへと押し付けることを成功したアイは深く息を吐く。そんなに嫌か? それは私の顔……だからだよね? なんかちょっとショックなんですけど……


「彼女はまだ生まれたばかり。寛大な心で見てあげよう」


 イライラとしてるアイに優しく勇者が語り掛ける。流石は勇者。人間として出来てる。まあ私達は人間じゃないからそれを否定するのは簡単ではあるが……


「それで、えっと……君は、自分の事、わかるのかな?」


 勇者は努めて優しくもう一度声をかけた。既に寝起きでもないだろうし、今なら、この場にも慣れたんじゃないか? と思ったのかもしれない。けど……


「スーハースーハーここが天国か?」


 やばい、あいつ美女の匂いを嗅ぐのに夢中で勇者の話聞いてない。なんか……なんか……


「残念な奴に見えて来たぞ」


 私はそう思った。喋ってないときはとても神秘的な美少女に見えたんだけどな。なんかそのイメージが瓦解してるぞ。もっとイメージ大切にしようよ。てかこいつが変な奴に見られてると、私が変な目で見られてる気がして……モヤモヤするんだけど。これも同じ顔のせいかな?


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