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 G-01の機能が私の思考能力をある程度取り戻してくれる。どういうことかというか、ある程度の情報をG-01がカットしてくれてる……みたいな? 多分そんな事だと思う。私の頭にダイレクトアタックしてきて、私の脳の処理能力を奪ってたメタリファーの意思。それを私は自身の脳で律儀に受け止めてたわけだ。

 けどそれはしかたない。だって流石に自分の脳をどう使うか? なんて普通は出来ないだろう。でももしかしたらこれからはそういう事もやっていかないといけないのかもしれない。まあけどそれは今じゃない。


 それに私とG-01……二つは一つ。一心同体なのだ。私の体はこのG-01で、G-01の頭が私である。だからこそ、どっちもお互いにフォローをするのは当然だと言える。何をしてくれたのかというと、どうやらリソース管理をG-01が引き受けてくれたのだ。

 やっぱりG-01は機械だから細かいことはとても得意だ。私はどっちかというと大雑把である。自分でそれはわかってる。それに脳を細かく把握するなんて……ね。普通はできないじゃん。だからG-01が頭をいくつかのブロックに分けて、どこで何を処理するのか分けてくれたのはありがたい。実際私の記憶では脳は右脳と左脳でなんか分かれてて、役割が違うとか言われてたような? 

 右脳は文系で左脳が理系的な役割をしてるみたいな? そんな事を言われてたような? まあけどそれは進んだ科学を持つG-01の世界では否定されてるみたいだけど。脳にはどこにどんな役割がある……かなんてのは実は決まってない。もっと脳は臨機応変なのだ。対応力があるといってもいい。

 だから意識的に脳の役割を決めてあげることで、残った部分のリソースを確保できるみたい。


「ありがとうG-01」


 変な雑念みたいなのがなくなったわけじゃない。けど、ちゃんと思考できる程に頭はスッキリしてる。実際私の脳の稼働領域は落ちてるんだろう。一部分をメタリファーが送ってくる変な電波に割いてるからね。

 けどこうやってブロックで分けることでどうにかなるのなら、そっちの方が良い。まあこれができたのもこれまでの脳の拡張のおかげだとは思う。


『大丈夫なの?』


 それはアイの言葉。きっと外には出てなかったとしても、元々G-01のAIだったアイには気づかれたのかな? でももう大丈夫だ。


「大丈夫。メタリファーが望む運命を見つけるよ」


 解析しよう。メタリファーが訴えてくるこの思いをね。

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