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(反応の消失? こんな時に?)


 そう思いつつ、私はユアの卵をみる。ズームすると、私の……というかG-01の分離した指が消えてる? どういうことなのか? まさか消化されたとか? いや、そんな危険な酸性物質じゃないだろう。そもそもそんな成分は検出されてないし。

 ならばなんでG-01の指は消えたのか? 私はG-01の足をユアの卵の方へと進めた。その時だ。


「え?」


 G-01の足が踏んだ瞬間に見えたのは軌跡? それが軌跡だったのかわかんない。だって本当に一瞬で……そもそも今は私は動いてないが、今一瞬、私になったような? 私が一歩を踏んだきがする。G-01のコクピットで気づいて、歩いたことなんて無い筈なのに……いや、一応ちゃんと足踏みくらいはしてる。固定されてる訳じゃないから、ある程度は動いてはいるんだ。

 でも実際地面の感触とかを感じることはない。まあ感覚を100%共有してたらちゃんと歩く感覚もあるが……今はそれはやってない。でも……確かに今、私はこの足で地面を踏んだ感覚があった。そしてその足元から伸びた光……それが見えたんだ。だからそれを軌跡かなって……違うかもしれないが。


「気のせい?」


 今は見えない。てか水の感触しかない。水の中で脚を動かす。そもそもがこの中では私は浮いてるのだ。踏みしめる感触があるわけがない。ならばやっぱり気のせいか? でも……一概にそうとは言えないとも思ってる。

 私はユアの卵をみる。もしかして……今のは……伸びた光はいくつも枝分かれてしてた。そう、まるで私の『運命』の様に。そして今、運命といえばユアの卵じゃん。これが偶然というのはいささか無茶というか? もしかして指が消えたのは何かメタリファーがやったからでは? そもそもまだ生まれてもないメタリファーがその途中で何かできるのだろうか? という疑問とかはある。

 私はG-01をユアの卵へと近づけた。さっきまでと変化はない。そう見える。ただG-01の指がなくなっただけ。そしてユアの卵は未だバグってる。生まれそうで生まれない。永遠にバキバキと一部分の殻が割れて落ちてるが、それだけで……それを永遠と繰り返してる状態だ。


 割れたユアの卵の穴……生まれない命。ひしめき合う運命。一体中で何が起こってるのか? もう一度指を突っ込んだ方がいいのかな? とかおもって手を伸ばす。すると驚くことが起きた。


「あれ?」


 なんと、G-01が指を切り離さずにがっつりとユアの卵を触ってた。こんな事……私やってないよ? 何が起きた? 私はG-01の手をユアの卵の前でとどめた筈だ。でも……現実ではG-01の手が既にユアの卵へと触れてる。これが現実。

 まるで私の感覚をずらされたかのうような……それかまるで時空間がズレ……た?


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