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『それではメタリファーが命を求めた理由はわからない……ということですか? ここには時間なんてないような感じですけど……メタリファーと長く接触してきて、話すことは一度もなかったんですか?』

『そもそもあれは話すようなやつではないし、あいつは言語を介す存在じゃない』

『それは……まあそうでしたね』


 確かに彼がいうようにメタリファーは話したりしないな。言語って文化がないもんね。そもそもあいつに発生器官があるかも不明では有る。いや、咆哮は聞いたこと有るから、発生器官はあるんだろう。でも、メタリファーは言葉を話さない。けどその意志を伝える手段は高位の存在ほど口に依存なんてしなくない?

 私はメタリファーから精神へと声をかけられたことはない。だから実際、それができるのか? といわれてもわからないところは有る。でもできないわけはないだろう。だってメタリファーはかなり特殊な存在で、なにせ時空間を司どってるんだ。どう考えても上位の存在だろう。だから何か下位の存在に対してのコミュニケーション手段は持ってると思う。

 もしもなくても、実際上に合わせることって下の方からは難しいが、上の方から下に合わせる事ってそんな難しいことではないと思う。


『それでも、あなたはメタリファーの望みを受け取ったのでしょう?』


 そしてメタリファーは追放された彼をここに連れてきた。つまりは互いの利害の一致の果て契約は成立してるわけじゃん? それはつまりは意思疎通はできてるということではないだろうか? 二人の間で、なにもやり取りがなかったなんて通用しないよ。


『あれが俺に告げたのは念話やらお告げとか……そんなのだな。俺はあいつとなにか意思を疎通したことはない』

『でも、ここに……来られたんでしょう?』

『あれは望みくらい読めるだろう』


 確かに読めないか読めるか……で言ったら読めるような気がする。だってメタリファーはすごいヤツだからね。そうなると、彼もメタリファーがどうしてそれを望んだのか……それはわからない……か。


「お告げとか念話の履歴はありますか?」


 そういったのはアイだ。真剣そうだけど、お告げや念話の履歴って何? デバイスを使ってるわけでもないし、G-01みたいに彼は機械じゃない。履歴なんてそんな……


『脳のデータはまるまるバックアップを取ってる。そこに有るかもしれない』


 あるんだ……脳に有る記憶や記録まで吸い出す方法がどうやら確立されてるらしい。恐ろしいね。まさに極まった科学って感じがする。

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