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『最後に一つ。俺の故郷への座標。それを入れておいた。君は俺ではない。君があの世界へと行くことに罪はないだろう。俺以上の天才がそうそう生まれてるとも思わないが、ソードコアを活用できる理論が生まれてるかもしれない。

 あの世界は全てのどの世界よりも進んでる。それが継続してるのなら、行ってみる価値はあるだろう』

「わかりました。私も自身の出生の秘密とか知りたいですし、検討します」


 実際私だって自分自身を作って、そしてこのG-01へと押し込んだ人達には興味ある。どうして私を作ったのか? それを問いただしたいしね。直接的な親とか言える人がいるのかはわからない。

 私はきっと普通の誕生をしてない。エンタメ系的に言うと、私はきっと試験管ベビー的な……そんなのだろう。それかもしかしたらここで生まれて育った可能性すらある。

 でもちょっと気になることがあるな。だから私はそれをきいてみることにした。


「空獣ってご存じですか?」

『空獣……か、なるほど……』


 え? 怖い。なんで怖いのかというと、私が出したその一つのワード。それでなんか「納得した」――みたいな空気を彼は醸し出したからだ。なにかちょっと思案して、そして続く言葉はこれだった。


『そういう事なら、もしかしたら既に俺の居たあの世界はもうないのかもしれない』


 すぐにそこまで……私はほぼ何も言ってないよ? でもきっと空獣というワードから、G-01の存在。そして私の存在……それらを組み立てていってそう思ったんだろう。

 実際私は彼が言った『最後に一つ』って時に、最後は『空獣を倒してくれ』――とか言わるのかと実は思ってた。でも空獣というワードは彼からは一切出てくることはなかった。でも今の反応を見る限り、空獣という存在は知ってるみたい?

 そして私も、私やG-01を作った世界は最悪、空獣に滅ぼされた可能性は考えてた。だからこそ、私なんかにすべてを託してる……といえるじゃん? まあ実際、かなり凄い世界の人達だったから、私一人にすべてを託してる……とは考えられないけどね。

 だってそれだけ凄い世界だったのなら、いくつもの保険をかけてる物ではないだろうか? まあだから勝手に私一人が頑張らなくてもいいよね……くらいのスタンスで行きたい。

 いやだって、変に責任なんて背負いたくないし? 


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