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 託されるのは別にいい。だってそもそもそのつもりというか? この船、手に入らないかな? とは思ってた。なにせこんな所で腐らせてるのは惜しくない? この船。まあ問題は大きすぎる……ということだけどね。なにせ世界を内包できる程の巨大な船である。

 流石にこれで別の世界に乗り付ける……とかやったら目立って仕方ないだろう。だから私が考えるのはこの船を拠点にできないか? という事である。どうやら『彼』は私へとこの船(船とはいってない)――がその研究の全てを私へと渡そうとしてるのだ。

 ならば、この船だってもらっていいよね? まあけど私の考えではこの船をベースステーションにするというのには、メタリファーの協力も必要になる。それが一番問題かもしれない。

 なにせ彼の場合は彼の研究を私が受け取るという事は大体はこの船事私の物になるということであってると思う。まあけど、確認は大事だよね。


「なるほど、私に貴方の後継者になれと……一つ聞きたいんですが。その場合、この船は?」

『ああ、なんか簡単に受け入れるな……』

「メリット、あるんでしょう?」


 その私の言葉で困惑してた彼が『ニヤリ』となんか悪い顔をしてた。私が実益を求めてて、それなら……って納得してくれたのかもしれない。それに……どうやら彼は自分のこれまでの研究の事を話したかったらしい。


『もちろんだ。まずは君が言ってるこのユグドラシルだ。これは君の機体に積まれてる物と比べたらきっと性能が劣るだろうとおもってるだろう。それは間違ってない。なにせこれは初期の七機の内の一つだからだ。だがしかし……』


 それからは酷かった。なにせ彼の研究の詳細。理想の体現。理念の高さ。さらには応用の幅とか……なんとかそんな事をぺらぺらぺらぺら……ぺらぺらぺらぺら――と喋りまくってくるのだ。きっと死するまでこれを話せる相手が彼にはいなかったんだろう。

 そもそも生前も彼がそんな話ができたのは『彼女』だけだった。そんな彼女にも先に発たれてしまってた。なのでめっちゃ久しぶりにこんな風に語れる相手ができたのかもしれない。それこそそれは数十年……いや死しても待ってたとしたら、それこそ数百年? レベルかもしれない。


 それを考えると、流石になんか無下にするのもかわいそうというか? もちろん私も――


「へー、ふーん、そうなんですかぁ。おぉー」


 ――とかいって相槌はわすれてなかった。けど流石にそれでは逃れられない長さになってきたというか? でもそこで私はおもった。


(あれ? この人別に私に話してる訳じゃないんじゃない?)


 ――ってね。なので私はアイと連絡を取って、アイのホログラムを私の前に出した。アイならこの人とも話ができる思った。私は私で受け取ったユグドラシルシステムを確認することにしたよ。

 なんか長そうだしね。

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