表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1353/1576

157

「確かにG-01殿なら直せるのでしょうけど……」


 不安そうな勇者。わかる。わかるよ。ミレナパウスさんも……いや彼女はなんかワクワクしてる顔してる。純粋な瞳が私に刺さってる。いやG-01にだけど。そしてこういった。


「大丈夫ですよ勇者様。ジイゼ様には私達には及ばないようなお考えが有るのです。そうですよね?」


 キラキラとした瞳がこっちにむいてる。その光は信者の眼差しだろう。私のいうことなら黒だって白といいそうな……そんな危うさがある。ミレナパウスさんは私を……というかG-01を神と崇めてるからね。そもそもが協会という立場の所で育ったのも大きいんだろう。

 けどあの世界の協会の教えをミレナパウスさんは受け入れてなかった。だからこそ、私達についてきたわけだしね。私という神を見つけたから、きっとこの道を彼女は選んだ。

 だから彼女が私に対して全工程ボットになるのはしかたないのかもしれない。でも中身は私だからね。G-01は確かに大きくて立派だ。文明が低い人達が見たらそれこそ、神の化身と見間違えてもおかしくない。


 けど……現実問題G-01の中身は私だ。皆と姿形は変わらない人間(謎)なのだ。私は自分を神ではないとわかってるからね。寧ろ私はどっちかという落ちこぼれというか? 前世の記憶は薄っすらとしか無いんだけど、少なくとも持て囃されてはなかったと確信はできる。

 だからその瞳は重い。まあ考えがないわけではないけどね。


『もちろんです。ただで治すわけじゃないでしょう。私は治すついでにこの船のシステムに侵入します。この存在はなかなかに重要なパーツのようですからね』


 そうなのだ。この腕というか輪っかはこの船にとってとはまさに虎の子。そんな最終兵器だ。だからこそ、これだけの強さだったといえる。目玉なんて目じゃないコストを支払って作られた存在だ。もうちょっとこの輪っか自体は配備されてたみたいだけど、既に稼働できる輪っかはこの一つだけになってるみたいだ。

 だからこいつはこのまま壊してしまってはいけないのだ。貴重なサンプル……というのもあるが、この腕がつながってるシステム……それが私の目的だ。


 ここまで弱くしてくれてよかったよ。とりあえず勇者たちの戦闘のさなか、私は少しずつ目玉たちを侵食してたのだ。ミレナパウスさんが色々と試してくれてたのもよかったね。皆が私の役に立ってくれたよ。

 さすが私の眷属たちだ。なので私はこの船を掌握できる。もう一つのユグドラシルを得ることができるだろう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ