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 厄介……あれは厄介です。どう考えてもまずいと言えます。幸いなのは、どうやらあの小さな目玉は完全には目玉を修理することはできないよう……ということです。

 何故にそれがわかるのか……それは簡単です。なにせあのミニサイズの目玉が直した目玉はきれいではないからです。どうやらパーツを他の壊れた目玉から調達してなんとか動くようにしてる……という感じです。

 それに完璧じゃないから動くたびに火花散ってたり、動きがぎこちなかったりしてます。もしもあのミニサイズの目玉の修理が完璧だったら、いくら壊したとしても次々に復活してくるという無限ループになるところでした。

 どうやらそうなることはないみたいで助かったと言えるでしょう。けどそれでも、修理をされたら数が減るのが遅くなるのは確かです。修理された目玉は本調子の目玉と比べたら、損害具合にもよりますけど、万全な状態よりもはかなり動きが悪くなってます。

 けど……それでもまだまだ万全な状態の目玉は多いです。そいつ等全員を私に向けさせる……というのは至難の業。もしも本当に目玉たちの視界であの腕が見てるとしたら、全ての目玉を私に注目させないと、あの腕の正確な動きは崩せないと言うことになるかもしれないです。


(でも流石にこれだけの目玉がいるとは思えないですけど……)


 明らかに過剰。たくさんの目があっても、それが全て必要でしょうか? いえそんな訳はないでしょう。ある意味四方向……勇者様たちは飛びながら戦ってます。

 だからこそ上に左右そして下方向からの視線があればきっと全ての動きを「観る」ことはできるでしょう。なのでこんな数え切れないほどの数は過剰です。もしかしたら私ではわからないような「見方」をしてるのかもしれないですけど。

 でもかなりの数の目玉を私に向けてますけど、それで勇者様たちの戦いが楽になってるのでしょうか? はっきり言って、まだその効果は見えません。でも確実に目の数が減ってるのは確かです。ならば……私はただただ一心に目玉を片付けていく。


 それをやるしかありません。


「てやああああああああああああ!」

「ぜあああああああああああああ!」

「いいいいやああああああああ!!」


 私は声に気合を込めて、次から次へと目玉たちを壊して行きます。順調に目玉は数を減らしているはずです。ミニサイズの目玉が普通サイスの目玉を直してるとしても、それ以上に私が壊せばいつかはコイツラの数は減ります。

 私はそれを信じて戦い続けます。でも嫌な感覚も実はありました。それは粘っこい視線というか? 離れた所にいる目玉がじっと見てるとような……そんな気がしてなりません。

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