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 その姿はまさに勇者様の持ってる聖剣です。ただ形だけで色とかは元のポニちゃんの色ですけどね。薄く水色がかった剣はまさにオモチャのようです。けど……これは玩具じゃないです。

 その研ぎ澄まされた刀身はなにか力強さを感じます。


「これなら、私も!!」


 今まではあの腕の敵は私に手に余ると思いました。だからこそ、このポニ子アーマーの特性を使って距離を開けて戦ってました。どうやらあの腕は遠距離の攻撃手段がないみたいですからね。

 だからこそ安全圏から安全第一にやってました。なにせ勇者様もアイ様もいるのです。無理をする必要なんてありません。私は自分が二人よりもずっと弱いというのはわかってますから。


 けどこうなったら……本当なら剣を持ってる腕の部分を伸ばせばいいじゃない――とか思ってました。でもそれは無理のようです。ポニちゃんが「ポニポニ~」といってきます。

 それは訳すと「無理無理」です。まさかそんな制限が出てくるとは。でもきっとそれだけ勇者様の聖剣を再現することに力を使ったからなんでしょう。なんかちょっと今までの感じと違いますし。

 なんか重いんですよね。こんなのは初めてです。なにせポニ子アーマーは私にはその重さ何てのは全くもって感じないのです。私がポニちゃんを着てる状態なんですけど、普通の服のように体に何か感触が触れるような……そんな感覚もないです。だからこそとても快適です。

 なにせ普通なら鎧なんて着こむとそれだけでとても重くて動くこともつらくなるものでしょう。特に防御力を意識すると、そんな風になるものです。アイ様や勇者様は体は固くなんてないですけど、ものすごく硬いです。


 それが魔法ならまだわかります。けどそうではなさそうなんですよね。お二人はズルいです。けど私もポニ子アーマーでかなり頑丈になってます。なんでもポニちゃん頼み? 確かにそうです。けどポニちゃんは委ねてくれてます。私の意思に……私の勇気に。


「私は怖いと思ってる」


 カタカタと腕が震えてる。明らかに格上の相手。勇者様もアイ様もそれぞれで精いっぱいです。だから私のカバーが十全にできるかはわからない。でも私だって足手まといにはなりたくない。きっとそれなら前に行かないのが正解かもしれません。

 でも二人も私を止めることはしません。きっと私の意思をわかってるから。


「確かに私は怖がってる。でも、皆さんが受け入れてくれた時に、逃げないって決めたんです!!」


 私は前に進みます。そしてレプリカの聖剣を振りかざします。

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