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 ベルゼブブが逝った。しかも俺達には見えない所でだ。アズバインバカラに居るとき、静の時間に町中から見る景色には変化はなかった。けどここでは変化してる。俺達が街の外にいたときの景色とも実は違う景色。つまり……だ。この今俺達が城からみてる景色も作られた物という事だ。その証拠にベルゼブブはベランダから出ると消えてしまった。要はこの城やテントを識別して特別な世界の法則が働いてるって事だ。


 あのデカい存在も実際には存在しない? でもなら何でこんな光景を世界はみせてるのだろうか? だって意味が無いのなら、町中の時と同じように外の風景をみせてれば良いだけだ。けど、違う。違ってる。違うって事には何か意味あるはずだ。でも安易にここから飛び出しても、結局は静の時間に外側の空間に捕らわれてるだけ……あれに一人で飛び込むのは自殺行為だ。流石の俺達でも世界を相手にするのはきついものだ。

 だからここから色々とやるべきだろう。今度は俺が光を出した。それは別に意思があるような存在ではない。ただ色々と感知できる術式を施したものだ。これで色々と観測できれば、静の時間……そしてこの世界を解明できるかも知れない。とりあえずそれを百くらいは用意した。


「ふん、相変わらずに女々しいことをする奴だ」

「それならお前は派手に暴れてれば良いだろう? 俺は止めはしないさ」

「そのつもりだ」


 そう言って魔王はどっかに行った。何する気だあいつ? こぢんまりとした城だし、ここ以外に安全に外へと観賞できる場所なんて無いぞ。そんなことを思ってると、なんかめっちゃ大きな音がした。そして振動も伝わってくる。そして城の上の方から沢山の攻撃が放たれる。あの野郎……城の上の部分を吹っ飛ばしたんじゃないだろうな? あり得る。確かに幾ら激しくしたって、静の時間にこの世界の人間が起きることはあり得ない。だから騒音とか気にする必要なんて無い……無いけど! 


「まあいいさ」


 あいつが暴れて世界の注意を引いてくれれば、俺のこれが活動し訳す成る……かも知れない。大体が静の時間の力で消滅するだろうが……その時を一秒でも延ばせれば、それだけ情報が得れる。その為にも魔王にはせいぜい暴れて貰おう。


「いけ」


 俺は作り出した光達を放つ。そして目を閉じて集中する。更にチャンネル開いてジゼロワン殿に繋げる。俺達とジゼロワン殿には繋がりが出来てる。それによってどれだけ距離があっても俺達の状況が彼にはわかるらしい。自分だけでは出来ない事をジゼロワン殿ならわかるだろうし、情報を共有してて悪い事は無い。光がベランダから出た瞬間に見えなく成る。けどその存在は確かに感じる事が出来る。


 行き成り全体の三分の一が消滅した。だが大丈夫な奴もある。できうる限りの情報を集める。こうやって自身が標的にされることないから、情報を得ることに集中できる。前回静の時間の中に居たときは、生き残る事で必死だったからな。こんな余裕はなかった。力の波長やら、変な声なんかも何やら聞こえる気がする。だが解析はあとだ。とりあえずいけるところまで行かせる。次月と光の球が消えていくのがわかる。

 だが消えていく中で積み重なる情報で、その力のぶつかりがわかる様になってきた。そして数が減ると一つ一つに意識を集中して操る事が容易になる。俺は静の時間に潰されないように操作して静の時間の中を動き回らせる。

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