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 どうやら次元の断層を意図的に起こして、空間を隔絶してるのが行けない原因のようだ。そしてより詳しくスキャンすることでわかったのはその次元の隔たりというのは実は一ミクロンくらいしか無い……ということだ。つまりは普通は観測なんてできない。


 こんな細い次元断層なんてのはありえない。自然的には発生し得ない事象ということだ。つまりはこれはメタリファーがやったものだろう。てかこれって……


「高度すぎる次元の操作だね。これは流石に……」


 普通、次元が断裂するなんてのは大災害ものである。それによって滅びた世界……滅びた文明……そういうのがそれなりにある……という記録がG-01の中にはある。

 それかある時次元断層によって別の世界とつながって、そこから異界の怪物たち……まあつながった先の生命体だけど……それがやってきて侵略戦争が始まる……なんてのもあったみたいだ。

 次元断層は起こったらもう絶望を覚悟した方がいいような、そんな超自然的災害と言ってもいいものなんだ。これは地震や津波、火山の噴火なんて世界の大地が起こすような……そんな原因がわかってる災害じゃない。


 それこそ突如、何の前触れもなく引き起こるそれによって、世界が崩壊するという理不尽極まりない災害。けど……だ。けど、今観測してる次元断層はとても安定してた。

 こんな次元断層はG-01の記録を引っ張っても類がないほどに……これはなにかに使えるかもしれないと、色々とG-01に記録させないとね。てか一ミクロンの断層でこの巨体のG-01さえも拒絶できるんだから、やっぱり次元とか時間とかそういう感じの仕組みに関わってるような力は強い。


 一ミクロンなんてのはもう手先でも表せないくらいの小ささだ。それが発生してるだけで、永遠に近づけない結界ができてるようなものである。


「けど攻略できないわけじゃない」


 私はそういって周囲にたくさんの少モニターを展開する。メインのモニターは全周囲にでかでかとあるG-01から見えてる全周を映すモニターだが、ここでなら私はいくらでも仮想のモニターを自身の周囲に展開できる。

 なにせ全周囲のモニターそこそこ距離あるからね。細かい文字を読むのには向いてない。


「G-01にはこれまでの次元断層の記録と観察データ。それにいろいろな仮説だってある」


 それならの沢山のデータを頼りに、そしてここに最後のピースがあるじゃないか。それがこの一ミクロンの次元断層だ。この次元断層は完成されてるといっていい。

 これまでの観測された次元断層はきっと全てが不安定だった。だからこそ、いろいろな災害を生んできた。正しく作り出せば、これだけ次元断層というのは安定してるともいえる。

 そして今、それが目の前にある。これはまたとないチャンスだ。G-01に新たな機能を、それこそ用意されてない全く別の能力を得られるかもしれない。

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