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 ザザーーザザーー


 そんな雑音が聞こえてたきた。そして次の瞬間――


「はは、ほら! どうだ!」

「もう~やめてよ~」


 ――イチャイチャイチャイチャといきなり映像として映し出される男女の営み。私はとりあえず冷静に、冷静にその映像を閉じた。


「まあ……ね。まあこういう行為だってしてるよね」


 おかしなことじゃない。なにせここは世界のように広いわけじゃない。ストレスとか発散するとなったら……ね。こういう事をするのも仕方ないでしょう。私はそういう事にちゃんと理解がある女である。

 それに……どんなプレイをしてるのか興味がないわけでも……私は呼吸を整えたし、もう一回再生をしようと思った。けどそのときだ。


『どうでしたか?』

「ふひゃあああああ!?」


 いきなり聞こえてたきたアイの声に私はびっくりした。別にこれは必要な事だからやましい事はないんだけど……なんか隠した。


『G-01の性能なら、対応してない記録も確認できたはずです』

「そ、そうね」

『なにか気になることは?』

「その、内容……かな?」

『なるほど、気になることがあったという事ね。それは一体どんなのでょう?』


 うぐ……思わず内容とか言ってしまったが、アイになんて説明すれば?

 だって私が思わず言った内容って……どんなプレイとかだし流石にそれは……言えないというか、言いたくないというか? このままだとやばい。私は急いでG-01が取り込んだ記録デバイスの映像を早送りで確認することにした。

 それは2倍速とか4倍速とか、そんなちゃっちい速度じゃない。15倍速である。そんなので内容がわかるのか? と思うだろう。わたしも思った。てかいきなりその速度になったからびっくりした。きっとG-01が私の思いを汲んでくれたんだろう。

 でもなんと、理解できた。再生はじめこそ、早送り特有の甲高い音にしか言葉だって聞こえなかった。映像だって、ただ視覚でみるだけじゃあ、なにがなんだかわからないだろう。

 けど私にはわかったのだ。きっと拡張された脳だから理解できたんだろう。そう思う。普通の人がこれをみてもなにがなんだか……ってことになるだろうけど、私にはこの高速再生でも問題なんてなかった。


 そしてこのこの記録デバイスにはこの船の人たちの映像やらなんやらが収められてた。けどそれはここにいた人たちが撮ってたわけじゃないようだ。きっとこの船にはカメラがあったんだろう。

 そのカメラの映像……ということみたいだ。そのカメラはかなりたくさんあったようだということもわかった。それこそプライバシーに配慮してないようなところにもカメラはあったみたいだ。

 最初の情事の映像があった時から、それはわかってただろう。それからなんとなくわかったけど、この船にいる人たちはどうやら、罪人だったみたいだ。

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