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 奴らは一体何をやってるのか。戦闘中に自分を傷つけるなんて……そんな事になんの意味がある? でも自分たちの世界の時もそんなモンスターがいないこともなかった。攻撃を受ける度に体は硬くなり、そして獰猛になるという性質をもったやっかいなモンスターだった。


 まさか同じような性質がこの世界の人達にはある? 


「「「血浄!!」」」


 ふらりとする奴らは踏みとどまる。そして流れ出す血が武器を赤く輝かせてた。


(血を纏ってるのか?)


 そして再び皆が攻撃に転じる。ごつい奴がその斧を力の限り振り抜くと、今度は砂獣の堅い外殻に深々とささる。


「ミギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアシ!!」


 と苦しむ声を出す砂獣。更に振りかぶり第二刀を叩き込む。更にそれに続け次々と動きが止まった砂獣へと攻撃を叩き込む賞金稼ぎの奴ら。身軽な奴は砂獣の巨大な体を駆け上がり、頭を狙って武器を突き立てた。そてし脳天から一気に胴体を切り開いてく。


 血の雨がふる。グロっとか思ったが、俺も同じような事をやってる。どうやらちゃんと彼等は対抗手段を持ってるようだ。


(でも……長くは続かないようだ)


 彼等の武器から赤い輝きが失われていく。それにアレの後は多大な疲労感というか……俺なら見えるが、結構な力が失われてる。連発できる様な代物じゃない。確かにめっちゃ強力な技だが……自身の血を使うってのが問題だな。


 とりあえず戦う手段はちゃんはあるとわかったし、それは良かったと思う。俺は残りの砂獣を手早く倒した。


「流石ですね旦那!」


 そんな事をいって賞金稼ぎの奴らが集まってくる。後ろに控えてる軍の奴らは結局何もしなかったな。まあこれに手を出したら、彼等の報酬とかなんとかがややこしくなるからだろうが……けどあの自分を探るような目は気分の良い物じゃない。


(まあ仕方ないけど)


 俺は寄せ物だからな。しかも今回でかなり警戒されるだろう。なにせ得体が知れないからね。王宮の中には俺達と砂獣の関係を疑う奴もいる。なにせ俺達がやってきて砂獣が活性化してるらしいからね。ジゼロワン殿が言うには世界の外からの訪問者が世界に変化をもたらす事は横行にあることだからそれを否定も出来ないって事だったしな。


 けど賞金稼ぎの奴らは強い奴の事は認めてくれるらしい。そこら辺、王宮の奴らとは違って単純でわかりやすい。ありがたい事だ。気さくな奴らだし、気軽に質問も出来る。


「さっきの、血浄? ってのはなんですか?」


 アレで皆の攻撃が通る様になった。全員が出来たって事は特別な力……って訳じゃないよな? 新たな力……魔王じゃないが、そういうのはなんかワクワクする。

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