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「どうやら、お前も同格のようだな」

 

 バラク将軍は俺の腕を振りほどこうとしてるが、こっちが微動だにしないことから、そう思ったようだ。まあ確かにその直感は間違いではないと思う。俺と魔王は何回も対戦してるが、いつも決まって引き分けだ。前の体の時には決着は結局つかなかったしな。


 それに俺達は前の世界の力を同じくらい得て復活したし、大体同じくらいの力だと言うのは間違ってない。

間違ってないはずだが……そう言われるとイラッとくる。そして俺がイラッとくるなら、魔王も当然そうなわけで――


「同格……だと?」


 ほら来た。魔王の機嫌が明らかに悪くなってのがわかる。なにせ魔王から黒いオーラが立ち上がってる。これは俺だけに見えてるわけじゃない。なぜなら、周囲を囲ってる武器を持ってる奴らが怯えてるからだ。魔王は根源からの恐怖を呼び起こし安くなってる。

 俺が勇者として、力の上の方に振ってるとすれば、魔王は力を下に振ってる。同じくらいの力の内包量でもそのあり方は正反対。そこが魔王と勇者の違いだ。


「俺様の方が上に決まってるだろう。こんな奴と同格などとは心外だ」

「それはこっちの台詞だ。だが落ち着け。お前のせいで周りがヤバい事になってる」


 魔王から漏れだす力で、周囲が怯えてるのはそのままだけど、それだけじゃない。この砂だらけの世界で貴重な草やとげがついた植物とかがしおしおとしてる。それに魔王が力を漏れ出してると、なにやら空に居た鳥類たちが一斉に飛び立って空で『ギャアギャア』と鳴いてる。


「こいつが神の使い……だと? 悪魔の再誕ではないのか?」


 そういうバラク将軍。確かに今の絵面的には間違ってないかもしれない。けどバラク将軍のそんな言葉に一緒に手錠をされてたジャル爺さんは反論するよ。


「そんな事ありませぬじゃ!! 将軍様達の扱いが、あの方の不孝を買ったのですじゃ! 早く謝ってくださ

れ」

「ふん、下らんな。吾輩がこんな得体も知れぬ奴に頭を垂れるなど……」


 周囲の気持ちが下向してくなか、何やら雲まで出てきて、空にある巨大な太陽を隠していく。そして更に自信の様な事まで起き出した。



「おい! 落ち着け魔王!!」

「いや、これは我の力ではないぞ」

「何?」


 魔王も困惑してる? すると何やら地面から黒い手が出てきて、空に向かって伸び出した。それは無数に出てくる。そして空の雲が渦を巻き、そこから一体の巨大なサソリが落ちてきた。一体何なんだ? 周囲は一気に混乱に包まれる。

 いや、この町事態が混乱に包まれただろう。

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