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PERFECT ENDは運任せ

あらすじを編集しました。

学園編はもう少しあとになります。

 私は牧師であるエルミニスター=ラダガスト・ルーン様が、裏ルートの攻略対象であるということをすっかり忘れていました…。

 とりあえず人通りのない道に行き、私と芥川(二人とも青ざめています)で話し始めました。


「あ、アイツが攻略対象!?っていうか、裏ルートってなんなんだ?」


「裏ルートっていうのはそれぞれ五人の攻略対象とのhappy endまで行かないとイベントが発生しないルートです。

 何でか分からないですけど、すっかり頭から消えてました…」


「攻略対象だっていうのは100%なのか?」


「はい。…でも、今よりも髪が長くてなかなか心を開いてくれないキャラでした。あと、ずっと笑顔で自分の考えを言わなかったです」


「…そういや俺が初めて会った時はそんな感じだったな…ってことは前言ってた…攻略対象に殺されるっていうのはさ、アイツにも当てはまるのか?」


 私は悪役令嬢です。

 ほぼ全てのendで死を迎え、bad end では攻略対象に殺されます。

 bad endは幾つもあり、私は攻略対象により様々な殺され方で死ぬ、いわゆるざまぁされる悪役キャラです。


 そして、それは…牧師様のルートでも、当てはまってしまいます。


「…はい。牧師様のルートでのバッドエンドは、合計5個ありました。

 1つ目は、この国が神により罰せられ、滅びます。

 2つ目は、学園の人が皆死にます。

 3つ目は、ヒロインのいじめに関わった全ての人が突然苦しみだして死にます。

 4つ目は、私と私の家族が殺されます。

 5つ目は、貴族全員が殺されます。

 バッドエンドでは、『もうこの国には尽くせない』と言って牧師様は他の国に堂々と移ります。」


「……ああ、分かった」



 それっきり芥川は何も言いません。



 それと、私はもう一つ、思い出しました…。

 何故、シルヴィアが婚約者である王子以外の攻略対象を選んだ場合であってもヒロインの邪魔をするのか。


 その理由が明かされたのは、裏ルートの攻略対象も含めた逆ハーレム(この時点でこの逆ハーレム以外の全てのendを解放している場合)で、ヒロインの兄(双子)が登場した時のことです。


 ヒロインの兄は幽霊で、ヒロインに取り憑いていたんです。…最初から、ずっと。

 兄は魔物を操ることのできる魔王でした。そのため、ヒロインの両親は幼い頃に兄を殺しました。

 ヒロインも殺されそうになりますが、間一髪で助けられます。そしてヒロインはその人に恩返しをするために、必死で勉強してソルセルリー学園に入ることになるのです。


 兄は、生き残った双子の妹を恨めしく思い、妹の魔力を奪うことで魔王の力を完全に操れるようになりました。

 余談ですが、このことによりヒロインは魔法を使えなくなり、他の攻略対象に護られることになります。

 話を戻しますが…兄は両親を殺した後、魔王に対抗できる力を持つエリオット公爵一家を殺そうとします。



 公爵と公爵夫人、そして公爵令嬢は外出しており死にませんでした。が、その公爵令嬢の妹、そして使用人全員が亡くなってしまったのです。

 それにより、公爵令嬢は魔王をとても憎んで、一家に伝わる力を早くに目覚めさせます。


 そして、学園にてその公爵令嬢は一家に伝わる力の一つを使い魔王を見つけることに成功します。

 しかしそれは幽霊で、取り憑かれているヒロインは何一つ知りません。

 兄がヒロインの意識を乗っ取ったりすれば倒せるのですが、実体のない幽霊だと倒せないのです。

 だから平民だということに気に入らない、というフリをしてヒロインをいじめ、兄を刺激しようとしはじめますが、魔王の方が上でした。


 攻略対象をヒロインに惚れさせることで、その公爵令嬢が殺される、または追放されるように仕向けたのです。

 それと公爵一家が他の国に逃げるようにも仕向けました…


 全てのendのそのまた後に、魔物による侵攻が行われ、この国は滅びます。

 公爵一家が国にもう居なくなってしまったからです。



 …私のお父様は公爵エリオット、お母様は公爵夫人エリオット…そして私は、正真正銘そのエリオット公爵一家の、令嬢です。

 つまり、この魔王を倒す力を持つ一家というのは、私達のことです…!!



 ゲームではその後やり直しになります。ですがヒロインの元の家へ移動が可能になります。

 そこで兄を説得ができたらPERFECT ENDを迎えることができます。

 このエンドでは私は、何故ヒロインを虐めるのかハッキリとした理由が出ているのと魔王を倒す力を持っているため殺されません。


 ですが、PERFECT ENDまで辿り着くにはほぼ運任せで、ここまで辿り着けた人はあまり居ませんでした…私も、このENDのために五時間掛かりましたし…。


 もし、ヒロインがこのENDのことを知らなかったら。それこそ、私はもちろん、この国も終わりです…!

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